2021年11月18日
ドイツ映画祭 HORIZONTE 2021 (1)『未来は私たちのもの』
新作7作品を上映❗️まだお席の余裕があります。東京近郊の方は是非お越しください。
詳しくは https://www.goethe.de/ins/jp/ja/kul/sup/h21.html
7時半。映画祭開幕。クレーメンス・フォン・ゲッツェ駐日ドイツ連邦共和国大使が挨拶され、この映画祭が日独交流の重要な催しで、とりわけ移民の背景をテーマとした映画が多く、楽しんでいただくと共に現実のドイツを知っていただきたいと挨拶された。
その後、2021年ベルリン国際映画祭コンペティション部門で銀熊賞を受賞した『偶然と想像』の濱口竜介監督が登壇。12月17日に公開される予告編を見せてもらった。濱口監督はコロナ禍の中、非常によく考えられた映画祭で、野外上映などは街の音と映画の音が混じりあってとても印象深いものだったと話してくれた。
そしてオンラインでオープニング作品『未来は私たちのもの』の主演男優・ベンヤミン・ラジャイブプルさんが舞台上のスクリーンに現れた。これから上映するので詳しくは語られなかったが、主要な配役3人の若者の人間関係が真に迫っている作品と教えてくれた。
🎬『未来は私たちのもの』フェラズ・シャリアト監督/93分
イラン系移民の両親を持つ青年パーヴィス(ベンヤミン・ラジャブプル)は、両親が小さいスーパーマーケットを経営していて安定した環境で育った。パーヴィスは大学にはいっていなくて、時々スーパーを手伝うが、父親から店のものを無断で持っていくので叱られている。
その他の時間はゲイの出会い系アプリで知り合った男と遊んだり、ライブやパーティで退屈な日々を紛らわしていた。
そんなある日、飲み屋で高級な酒を持ち出したことがばれて、社会奉仕活動をするハメになったパーヴィスは、難民施設で通訳として働くことになった。これも難民の話す言葉の訛りが強くお手上げ状態。
その難民施設で、イランからやってきた姉弟のバナとアモン(バナフシェ・フールマズディとアイティン・ジャラリー)に出会う。
今年9月に開催された第14回関西クィア映画祭でオープニング作品。この時大阪十三の劇場でやっていたので検索していこうかと思ったがコロナが心配でやめた。
この作品をゲイ映画と頭に置いて見るのと移民の多い(国民の約3割)ドイツ映画と見るのでは相当違うと感じた。どちらかというとミッキーはあの赤裸々なセックスシーンならゲイ映画としての比重が大きと思う。
最初、5、6歳の男の子がスカートの裾をヒラヒラさせて楽しそうに踊っている。きっとホームビデオで撮ったものだろう。撮ったであろう両親が、後にセックス最中に部屋に入ってきてもさして驚かないた父親、昔の苦労を思い返してながら息子に語る母親が不思議ながらとっても自然な感じがした。
内容的にはわからんことづくめで申し訳ないが、最後の歌、そしてエンドロール画面が良かった。最後よければすべて良し!にはちと遅すぎるが……。