2021年09月15日

『ちょっと北朝鮮まで行ってくるけん。』名古屋西口シネマスコーレにて

🎬『ちょっと北朝鮮まで行ってくるけん。』 島田陽麿監督、撮影、製作/115分

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熊本県で暮らしている67歳の主婦・林恵子には家族にもほとんど語ってこなかった秘密があった。それは1960年に在日朝鮮人とその家族が集団で北朝鮮に帰国した「帰国事業」で、実の姉・愛子が在日朝鮮人の夫とともに北朝鮮に渡り、今も北朝鮮で暮らしているということだった。

渡航した愛子は度々手紙を送ってきたが、そこにはお金を送ってくれ、古着を送ってくれなどの催促ばかりで、20歳以上離れていて美人で憧れの存在だった姉の変わりように、恵子は姉と絶縁する。姉妹は一度も会うこともなく58年の歳月が流れていった。

そんなある日、姉の消息を知らされた恵子は子どもたちの反対を押し切って、北朝鮮行きを決行した。


想像どうりのドキュメンタリー。恵子さんの姉のおかれた立場では、北朝鮮でこれ以上の突っ込んだ取材は無理だと思った。姉・愛子さんと同じ立場の方々の表情も、浜辺で親族が集まった時の会話などの中にも、本音などは出てこない。余興で歌うのは国を褒めたたえる歌ばかり。

姉さんが日本を離れてどんな苦労をしたか夜も寝ずに話たかったが、疲れたと言って早々と姉は寝てしまった、と恵子さんは残念そうに言っていたが、そう簡単には本当のことが言えない国(用意された部屋には隠しマイクは付けられているはず)だから、国の怖さが身に染みている姉は早々に寝たに違いない。

昼間は必ず監視人と通訳がつくので当たり障りのないことばかりだ。ただ愛子さんの朝鮮語混じりの日本語は妹と話すうちにだんだんと語彙が増えていって、今ではあまり使わない懐かしい日本語が印象に残った。

両親の墓参りを切望していたが、その後コロナ蔓延のために国交を封鎖されて音信が途絶えた、と字幕が出た。

★映画『血と骨』に出てきたような密集したバラックの実際のフィルムが一瞬映し出されていた。

posted by ミッキー at 20:35| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする