2021年01月05日

2020年・ホラー映画ベストテン(順位なし)

おはようございます。ベストテンをあげているが、日本映画で『罪の声』やドキュメンタリーで『相撲道〜サムライを継ぐ者たち〜』を入れてないのに気付いた。どれを落とそうか思案中。

今、名古屋の伏見ミリオン座に来ていて『国葬』『粛清裁判』を見るがお客は数人……。今年の映画業界はどうなっていくのか心配だ。

2020年・ホラー映画ベストテン(順位なし)

🎬 『VS 狂犬』ホセ・ルイス・モンテシノス監督、脚本/スペイン/87分

エレナ(パウラ・デル・リオ)は自分が運転していて交通事故を起こし、スポーツ選手の姉を死なせてしまった。自分自身も半身不随になり車椅子生活になってしまう。

エレナの父親はそんな彼女にいろいろ工夫した住みやすい家を山中に作ってくれた。まだ工事中で完成はしていないが一応住めるようになったので、父親の運転する車で新しい家に愛犬のアトスと共に行くことにした。

ドキドキしながら観た。愛犬のアトスが病原菌を持ったコオモリの死体を食べてしまって獰猛になり、父親が急に心臓発作を起こして庭で死んでしまうというアクシデントにみまわれて、身動きできないエレナが一人奮闘するというストーリー。

エレナを演じる新人俳優さんが見事な演技をする。ほとんどでずっぱりで一人芝居だ。首から上と右手が少し動く程度で、自分でも「できないと思ってたこと」が格闘していくうちに、少しずつでも「やろうと思えばできるんだ」に変わっていくところを上手く描かれていた。

🎬『ザ・クラッジ 死霊の棲む屋敷』ニコラス・ペッシェ監督、脚本/アメリカ/94分

新しく配属されたシングルマザーの刑事マルドゥーン(アンドレア・ライズボロー)は、着任早々、深い森の中の車から変死体が発見され、グッドマン警部(デミアン・ビチル)と共に現場に駆けつけた。道路は閉鎖されていたので死体は腐敗していたが残された所持品から住所が「レイバーン通り44番地」だったことがわかった。

そこはグッドマン刑事が2年前に担当して強烈な印象を受けていた「ランダース事件」の現場だった。

出演は『ナンシー』のアンドレア・ライスボローさん。その屋敷に一歩でも足を踏み入れたら「必ず死ぬ」というホラー。怖いオチもあって満足した。

🎬『カラー・アウト・オブ・スペース ー遭遇ー』リチャード・スタンリー監督、脚本/アメリカ、ポルトガル、マレーシア/111分

ここは森の中、近くにダムを作ることになって地質や地下水を調査する技師が「どうしてこんなに曲がりくねった木が多いのだろうか、不思議な形の木ばかりだ」と呟きながら調査している。

そして話は変わって、学者のネイサン(ニコラス・ケイジ)は、遺産相続で譲り受けた山の中にある屋敷と農場に、都会の喧騒から逃れて家族と共に引っ越してきた。妻は株取引のコンサルタント。子は美しい長女、反抗期の長男、末っ子の可愛い少年の3人。この農場には馬と数頭のアルパカが飼われていた。

そんなある晩、不思議な光と共に大きな隕石のようなものが前庭に落ちてきて……。

家族を体を張って守るニコラス・ケージ。庭先に大きな隕石みたいなものが落ちてきてから不思議なことばかりが起こる。

水質検査の技師は井戸の水を絶対飲んではダメと教えてくれた時には、もう手遅れ……というストーリー。劇場の大画面で見てほしい作品だが、ニコラス・ケイジのなりふり構わずの一生懸命さはDVDでも楽しむ?ことができる。

🎬『透明人間』リー・ワネル監督、脚本/アメリカ/122分

若妻セシリア(エリザベス・モス)は、有名科学者である夫エイドリアンの威圧的支配に疲れ切って、人気のない広大な屋敷から計画的に逃げ出したが、その後、悲観したエイドリアンは自殺したことを知った。

そこにエイドリアンの弟が遺産相続の話を持ってきたが、エイドリアンを知り尽くしたセシリアは彼の死も財産相続も心から信じることが出来なかった。その後、セシリアの周りで偶然とは思えない不思議なことが起こりはじめて……。

「サスペンス、ホラー」好きなら絶対見のがせない作品。気に入ったのは主演のエリザベス・モス。ミッキー好みの女優さんではないが、だんだんと魅了された。そして音楽がよかった。邪魔にならない程度に恐怖、驚愕を予感させてくれた。

ただ一つ欲を言うなら、節目節目に上空から街を俯瞰するシーンが4回ほどあったが、あと2、3秒長ければ、と残念でならない。あのようなシーンは気分を冷静にする効力もあるので重要だと思う。

🎬『アングスト 不安』ジェラルド・カーグル監督/オーストリア/87分

真昼間、閑静な住宅街でとある家のドアをノックする男(アーウィン・レダー)は、すでに興奮のあまり息荒く汗まみれになっている。その家から老女が出てくると同時に射殺。その男はただ「殺したい」だけで物盗りではない。まもなく逮捕されたその「男」は約10年後に刑務所から出所するが……。

実在のヴェルナー・クニーセクは1946年生まれ(ミッキーと同年)オーストリアの犯罪歴の中で最も危険な犯罪者の1人で現在、収監中。

3人家族の全員を拷問、殺害したのは、調べてみるともうすぐ出所するので就職探しのために3日間保釈された時の事件らしい。

刑務所を出てすぐ殺したくなって、ここがいいと思った屋敷は隣家から離れていて好都合で入ってみるが「ここには確かに今、誰かが住んでいる」とつぶやいて探っていくと、突然「パパァ…」と車椅子の太った30代男がよだれを垂らしながら彼に話しかける。

この時の2人の演技が最高!何にも驚かない殺人鬼もここでは人間らしい驚きを垣間見せる。車椅子の男は買い物から帰った母親に「パパがいるよ」というが、パパは死んだでしょうと馬鹿にされる。

この家の飼い犬は無事。もちろん、人間の命と比べようはないと思うがこの設定は実際そうであったのか、もしくは監督さんの良識でそうしたのか聞いてみたい箇所だ。

🎬『ホーンテッド 世界一怖いお化け屋敷』 スコット・ベック、ブライアン・ウッズ監督/アメリカ/92分

ハロウィンの夜。イリノイ州に住むハーパー(ケイティ・スティーヴンス)たち6人の大学生は、お化け屋敷に行こうという話になってネットで検索したら、町外れの街道沿いにある「究極のお化け屋敷」と書いてある場所に行くと外見はガレージで、ピエロのかぶり物をした者から鍵を受け取っただけ。

中に入るとチャチな作りで気落ちするが……。

怖いの苦手の方は題名だけで行かないが、ちょっと見てみたいと軽く考えてなら絶対観ないで❗️

1人、2人と相当酷い殺され方をするが「心配することないよ。殺されてないよ。出口で待っているから」と言われたら「相当手の込んだトリックのお化け屋敷」と思い込んでしまう。でもこれは嘘。まあ、覚悟してお化け屋敷に入ってくだされ。

🎬『真・鮫島事件』永江二朗監督、脚本/81分

就職活動中の佐々木菜奈(武田玲奈)は高校時代の同級生たちと、毎年恒例の部活会を今年はリモートで開催するが、仲間のあゆみが姿を現さず、代わりに画面に現れたあゆみの彼が、あゆみが部屋で死んでいることをオンライン上で知らせてきた。

このリモートする前日、あゆみは仲間の裕貴、鈴と3人で「鮫島事件」の発祥の地とされる廃墟に軽い気持ちで行っていた。そして、その後、あゆみの様子はおかしくなっていた。やがて、恐れおののく菜奈たちにも鮫島事件の呪いが伝染して……。

平成ネット史上最大の闇ともいわれる都市伝説「鮫島事件」を題材にオンライン会議のアプリ上を主な舞台に描かれるホラー映画。

これ、コロナの3密をちゃんと考えてある作品。コロナ期間中にそれを考えて作られていた。そういう意味でホラー好きはもちろん、そうでない方も「コロナ想定下で作った」監督さんの力量を観ていただきたい。

🎬『屋根裏の殺人鬼 フリッツ・ホンカ』ファティ・アキン監督ドイツ110

第2次世界大戦後のドイツで、育ったフリッツ・ホンカ(ヨナス・ダスラー)は、ハンブルクにある安アパートの屋根裏部屋に暮らし、昼は働くが夜になるとバー「ゴールデン・グローブ」に通い、女を物色するが、ほとんどの女はホンカの面相を気持ち悪がってまともに相手にしなかった。

フリッツは顔こそ醜いがそれ以外は金払いも悪くなく乱暴男には見えなかったので、歳とった娼婦は彼の誘いを断らずに部屋について行ってしまい……。

題名もすごいがこの殺人鬼の形相に身震いした。いままでのファティ・アキン監督作品とは思えない作風。万人向けではないが前作以上に気に入った。

殺人が行われた部屋の様子、気持ちばかり先走り上手くいかないセックス。それでも鉄工所に勤めたり、夜警の仕事をしたり文句も言わずに働いている。いつもいく汚い居酒屋の雰囲気も、店主の客あしらいも、たむろする飲み友だちも、老娼婦たちも「味わい」以上の「臭み」を持って描かれていた。

ホンカをやった男優さんは実際はとてもクール美男。このメーキャップを担当した方はアカデミー賞以上の実力がある。

🎬 『ベター・ウォッチ・アウト クリスマスの侵略者』クリス・ペコバー監督/アメリカ、オーストラリア/88分

もうすぐクリスマスの日、ベビーシッターのアルバイトとしてがアシュリー(オリビア・デヨング)がルーク(リーバイ・ミラー)の家を訪れる。

もうすぐ13歳になるルークだが8歳の時からシッターをやってもらっていたアシュリーの関心を引こうと話しかけたり、怖い映画を一緒に見たりするが、アシュリーは彼氏との別れ話でルークのことなんか頭にない。そんな中、アシュリーに一本の不審な電話が入り……。

これ、怖いがうーんと楽しめる作品、意外な展開もあってオチも想像できてDVDでも楽しめる?ホラー映画。

一人息子もイケメン少年で演技◎、お声がちょうど変声期の感じで13歳設定が効いていた。ベビーシッターの女の子は『ヴィジット』の姉役の方で美しい女優さんに成長していた。

🎬『シライサン』安達寛高監督、脚本/99分

眼球の破裂した死体が連続して発見されたが、死因は心臓麻痺。不思議なことに死ぬ直前に何かに取り憑かれて怯えている様子だったという共通点があった。親友の香奈(江野沢愛美)を目の前で亡くした大学生の瑞紀(飯豊まりえ)と、弟を失った春男(稲葉友)は一緒に事件の真相を調べ始める。

まもなく2人は事件の鍵を握る女性・詠子(仁村紗和)を探し出したが、彼女も「シライサン……」という謎の言葉を残し、今までの事件と同じように死んでしまう。事件に目をつけた雑誌記者の間宮も加わって「シライサン」の呪いが明らかになっていくが……。

まさかミッキーの本名が映画の題名になるとは❗️監督さんは人気小説家の乙一さんこと安達寛高氏が長編監督デビュー。もちろん脚本も手がけいる。

最初、瑞紀と香奈が変な話をしていた。「結婚式の写真で、拍手する写真が皆偶然にもピタッと両手を合わした形なの、偶然にしても奇妙だと思わない?」この写真は出ないで、言葉で想像させて恐怖を煽っていた。これ、ホラー好きには「聞いて勝手に想像して怖がる」という醍醐味が堪らない。音や悲鳴などより長く残る恐怖感だ。それと、染谷くんが指を動かしながら怖い話を語るシーンがこれまた不気味……。
posted by ミッキー at 10:57| Comment(0) | ベストテン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする