2021年01月03日

2020年・アジア映画ベストテン(順位なし)

🎬『陶王子 2万年の旅』柴田昌平監督/日本、中国/110分/名古屋シネマテークにて

陶磁器の2万年におよぶ歴史と人類史を追ったドキュメンタリー。土器から宇宙ロケットまでの変遷を追い果てない探究心と進歩が描かれている。

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ミッキーも陶器好き!名古屋大須観音の28日市にはよくひやかし気分で見に行って行けば気に入ったものを千円前後なら買っている。
でもこのドキュメンタリーで知らないこといっぱいあって勉強になった。陶王子の白磁の美しさにうっとり。

知的ドキュメンタリーのナレーションはのんだったがイマイチのれなかった。ふわふわして撫でるような囁くような声に知性は感じられなかった。

ドキュメンタリーの三分の一はナレーションにかかっているのに残念なことだ。

★続きでアニメ『A w a y』を観たが音無しのせいか今年初💤 絵柄は好み、色合いも黄色い小鳥以外は好みだったが……。でも前の作品よりお客さんは多かった。

2020年・アジア映画ベストテン(順位なし)

🎬『マルモイ ことばあつめ』オム・ユナ監督、脚本/韓国/135分

親日派で身分の高い父親を持つジョンファン(ユン・ゲサン)は、失われていく朝鮮語を守るために朝鮮語の辞書を作ろうと奔走する。各地の方言なども入れて編纂したいとあらゆる言葉を集めていた。

そんなジョンファンが朝鮮語の資料が詰まったカバンを、盗人のパンス(ユ・ヘジン)の手下に盗まれてしまう。そんな変なきっかけで知り合ったジョンファンとパンスだったが……。

1940年代の日本統治下の朝鮮半島で言語が朝鮮語から日本語に強制的に変えられ、名前も日本式となっていく。そんな中で母国語を残したいと全国の言葉・方言を集めた「マルモイ(ことばあつめ)作戦」の史実を映画化したドラマ。

映画中では横暴で威圧的な日本軍のやり方に気持ちが浮き立たなかったが、最後のシーンで言葉の持つ大きな力を実感させてくれた。

🎬『新喜劇王』チャウ・シンチー、ハーマン・ヤウ監督/中国、香港/90分

モン(エ・ジンウェン)には映画女優になる夢を持ちながらも万年エキストラのまま。顔も映らない役か死体ばかりだった。白雪姫のオーディションがあると聞いたモンは、名手だがもぐりの美容整形医に頼んでプチ整形してもらうが、間違えてゴジラ顔にされてしまい途中で気づいてやり直すが、アゴがしゃくれてしまって散々な顔になってしまった。医師の言うには2日間で元に戻ると言うが困り果てていた。でもその奇異な顔立ちがスタッフの目に止まって、かつてのスター俳優マー(ワン・バオチャン)主演の超大作「白雪姫 血のチャイナタウン」に出演が決まるが……。

ドタバタだけど気軽に楽しめる作品だった。モンのお父さんが娘を心配して撮影所まで偵察に来る設定もよかった。

🎬『薬の神じゃない!』ウェン・ムーイエ監督、脚本/中国/117分

上海で回春の薬を売る店主チョン・ヨン(シュー・ジェン)は店の家賃さえ払えない状態で妻からも見放されていた。そんなある日、「血液のがん」である慢性の骨髄性白血病患者リュ・ショウイー(ワン・チュエンジュン)が店にきて、国内で売っている治療薬は非常に高く、安価で成分が同じインドのジェネリック薬を購入してくれないと依頼して来た。

初めは断ったもののお金に困っていたチョンは、ジェネリック薬の密輸と販売に踏み切った。儲けは多くなって秘密裏ながら需要が増えたので購入グループを結成した。

噂が噂を呼んで大勢の病気の人が集まって隠しきれなくなって、しまいには当局に目をつけられてしまう。が、そこでチョンの取った行動は……男気のあるチョンの活躍が眩しい実話物だ。

🎬『詩人の恋』キム・ヤンヒ監督/韓国/110分

済州島で生まれ育った詩人ヒョン・テッキ(ヤン・イクチュン)は生活のために島の高校で教えている。妻は子を望んでいるが彼は気がのらなかった。

家のすぐ前にアメリカのドーナッツ屋が開店したので、そこで詩作をしていた彼は若いアルバイト美しい青年セユン(チョン・カラム)と出会う。今までに感じたことがない熱い感情に彼自身、驚きを隠せなかった。

覇気のないヤン・イクチュン、子ができないわけは彼の精子が少ないことがわかり気落ちするが妻は諦めないので行き場がないヤン・イクチュン、若い男セユン(チョン・カラム)への愛を隠しきれないヤン・イクチュン……不遇な詩人を観ている者をイライラさせるほど「不器用」に演じていた。

🎬「バナナパラダイス』ワン・トン監督/台湾/148分

1949年。中国は共産党と国民党との間で内戦が起きていた。中国華北で暮らす気の弱い世間知らずの青年メンシュアン(ニウ・チェンザー)は、幼馴染みの兄貴分ダーション(チャン・シー)を頼って国民党軍に潜り込んできた。

2人は美味しいといわれているバナナをお腹いっぱい食べられるのを夢見てバナナが実る南国台湾にやってきだが、共産党軍のスパイ容疑がかけられメンシュアンは逃げ出す。逃げる途中で子連れの女ユエシャン(ゾン・チンユー)を助けたのが縁で、女の死んだ夫の名前を借りて子連れ夫婦として赴任先に行くが……。

臆病で学歴のないメンシュアンが、有名大学出の英語の先生という肩書のなりすましだから、赴任地の苦労は大変なものだ。もちろんしっかり者の嫁の助力もあって冷汗をかきながら勤めるがどうにもならなくなって夜逃げして……最後まで波乱含みだが、良い終わり方をしていてもらい泣きした。

★主役のニウ・チェンザーさんは有名な監督さんで『軍中楽園』や『モンガに散る』の方だ。

🎬『世宗大王 星を追う者たち』ホ・ジノ監督/韓国/133分

朝鮮王朝が明国の影響下にあった第4代王・世宗(ハン・ソッキュ)は、奴婢の身分だったチャン・ヨンシル(チェ・ミンシク)の優れた才能をかって武官に取り立てる。高い科学知識を持つヨンシルは「水時計」や「天体観測機器」を次々に考案していく。

世宗は明の従属国という立場から自立したいという思いがあって、庶民も覚えやすい朝鮮独自の文字である「ハングル」を考案していたが……。

重厚さ漂う歴史映画。ハン・ソッキュファンとしてとっても満足した❗️

ハン・ソッキュとホ・ジノ監督は『八月のクリスマス』で、ミンシクさんとは『シュリ』以来。それぞれふた昔以上前の思い出に、懐かしい話がいっぱい出ただろうと思う。

それから韓国映画界も様変わりしたが、このお三方の絆が再度この作品に集結。今のハングルの誕生秘話、身分を超えた男の友情で胸が熱くなった。

🎬『在りし日の歌』ワン・シャオシュアイ監督/中国/185分

ヤオジュンとリーユン夫婦は、ひとり息子のシンと中国の地方都市で幸せに暮らしていた。同じ工場の同僚であるインミンとハイイエン夫婦には、偶然にもヤオジュンとリーユン夫婦の息子と同じ日に生まれた息子ハオがいた。両親たちは、お互いそれぞれの子の義理の父母としての契りを交わし、息子たちは兄弟のように育った。

ある日、ハオは「川で遊ぼう」とシンを誘うが泳げないシンは見ているだけで動かなかった。だが、周りの子らの執拗な呼びかけに川に入ってしまった。そして……。

子ども同士遊んでいて事故にあい死んでしまうのはよくある。夏の水辺では特によく起こる。一人っ子政策の厳しい時代背景では死んだ男の子の親の嘆きは計り知れない。

この二つの家族は男の子が同じ日に産まれたという因縁でお互いの父母を「義親の契り」を結んでいた。シンが水死するまではうまくいっていた、と思いきや、さにあらずだった。中国ならではの事情が絡んでくるが、結末には希望がある。ピカピカの幸せではないが、小さな幸せを大切にして生きていくという慎ましい夫婦が目に焼き付いている。

★在りし日の歌とは卒業式に歌う「蛍の光」で友情よ永久にと歌っている。

🎬『鬼手』リ・ゴン監督/韓国/106分

父は自殺、母には捨てられた貧しい少年グィスは、頼りにする最愛の姉もある事情で自殺。天涯孤独の身になった。

グィス(クォン・サンウ)は一人放浪しながら、生前に父から厳しく教えられた囲碁の賭けで、小額の金を糧に生き抜いていたが、その様子を見ていた一匹狼の棋士のイルド(キム・ソンギュン)に才能を見込まれて、山寺で猛特訓の結果、心身ともにたくましい大人に成長した。

その後、姉を死に追いやった棋士ファン・ドギョン(チョン・インギョム)に復讐する為に人生のすべてをかけるが……。

『火山高』『探偵なふたり』のクォン・サンウが「苦労の末に天才棋士となって、囲碁バトルをするバイオレンスノワール」とチラシに書いてあったが、彼の身体に釘付けになってしまった。それもそのはず、この映画のために3ヶ月ものトレーニングを重ねて6キロ以上の筋肉を増量。ムキムキのいい身体を見せてくれた。

個性たっぷりの勝負師の面々、勝負のやり方、その勝負の数々は囲碁ファンはもちろんだが、ミッキーのようなど素人にも面白く観られた。

★ 題名の『鬼手』は、囲碁用語で「相手の意表を突いて肺腑をえぐる鋭い手」の意味。

🎬『淪落の人』オリヴァー・チャン監督/香港/111分

工事現場で事故にあって半身不随になった初老の男性・昌榮(アンソニー・ウォン)は、公営住宅でわけあって一人暮らし。生活は家政婦頼みだが、なかなか長続きしないのが悩みの種だった。

そんな彼の元にフィリピンからの出稼ぎ・家政婦が住み込みでやって来た。名前はイヴリン(クリセル・コンサンジ)で看護師の資格もある女性だったが、まるっきり広東語がわからないので、話がわからずイライラするが、一生懸命介護してくれる彼女にだんだんと彼の心がときほぐして……。

あまり皆は驚かないようだったが、ミッキーはサム・リーさんが出ているので、それがわかった時から嬉しくて仕方なかった。この作品での役はアンソニー・ウォンさんの元同僚で40代後半ぐらいの男。イヴリンが休みに日曜にエロビデオを持参してくれて一緒に見たり、急に人手がいる時に気いよく手伝ってくれる役だ。出番もかなりあった。以前に比べればお顔もふっくらしていたが、確かにサム・リーさんだった。

★「淪落」の意味は落ちぶれて身をもちくずすこと、と出ていた。題名から受けるイメージが暗いが内容はコメディー要素もふんだんにある。


🎬『エクストリーム・ジョブ』イ・ビョンホン監督/韓国/111分

国内麻薬密輸情報を入手したコ班長(リュ・スンリョン)は、チャン刑事(イ・ハニ)マ刑事(チン・ソンギュ)ヨンホ警官(イ・ドンフィ)、ジェフン警官(コンミョン)の5人のチームで潜伏捜査をする。

24時間の監視のため、犯罪組織のビルの前にあるチキン屋に入り浸る予定だったが、今日で閉店と主人がいうし、向かいビルの組織が時々配達注文されるので、その時に情報をせしめようと、コ班長は退職金を前借りしてチキン屋を買い取って、5人のメンバーによるチキン屋を開店。

今までひっそりとしていたお店だったがまさかの大繁盛!そんなある日、捜査の絶好のチャンスが……。

韓国映画はこうでなきゃ! 5人の個性あふれるドタバタぶりに笑いながら見た。最後はめでたしめでたしだが、唐揚げ作りに四苦八苦する様子は本当に面白かった。
posted by ミッキー at 10:12| Comment(0) | ベストテン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする