2020年11月05日

第33回東京国際映画祭2020(5)『私は決して泣かない』『第一炉香』『二月』『鈴木さん』を少しずつ

昨日は大したボケは発症しなかった。ホッ

🎬『私は決して泣かない』ピョートル・ドマレフスキ監督脚本/ポーランド、アイルランド/100分

ポーランドに住むオラ(ソフィア・スタフィエィ)は生活に疲れた母親と身体不自由な兄の3人暮らし。彼女の夢は車を持つことで、運転免許試験を受けるが何回も落ちてしまう。だが免許が取れたらアイルランドに出稼ぎに行っている父が車を買ってくれると約束してくれていて唯一の夢実現の希望だった

そんなある日、その父が仕事場の事故で亡くなったとの知らせが入る。母は英語がしゃべれず兄の世話もあって、オラは一人で父の遺体を引き取りに行くことになって……。

午前中は目休めと予定していたが、頑張って観て良かった作品。アイルランドで大変な思いをするオラ。死亡保険は明確な理由があってもらえない、仕事場のロッカーにも、寮に行っても、めぼしいものは皆無。遺体を運ぶお金も出ない……。お先真っ暗の中で最後にオラの良心的な決断で救われた作品。
 
🎬『第一炉香』アン・ホイ監督/中国/140分

上海事変によって香港に移り住んだ一家の高校生の娘ウェイロン(マー・スーチュン)は一家は上海に帰ったがウェイロンだけ香港に残った。

頼る先は会ったこともない父の妹リャン夫人。富豪に嫁ぎ大邸宅に住み、夫亡き後も優雅に金持ちのパトロンや若い青年たちと浮き名を流していた。

そんなところに世間知らずのウェイロンは戸惑うばかりだった。

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まず驚いたのは香港のお金持ちレベルの高さ。まるで宮殿のような造りの屋敷で庭が広くパーティーや結婚式など軽々とできるほど。召し使いは2人しか出てこないが、きっと運転手、料理人、庭師がいるに違いない。

ストーリーは愛憎あいまったドロドロ一歩手前。さすがアン・ホイ監督の匙加減は見事!

女をたぶらかす男ジョージ(エディ・ポン)は「僕は絶対に嘘はつかない」というと、女は自分から気持ちが離れていったその男に「今日は嘘を言ってほしい」と懇願していた。憎い?色男ぶりは満点。

🎬『二月』カメン・カレフ監督、脚本、撮影、編集、プロデューサー/ブルガリア、フランス/125分

ブルガリアの辺境地で育った男の8歳、18歳、82歳の三つの時代を追った人生ドラマ。

8歳の時は羊飼いとして祖父の手助けをしている。行ってはいけないと言われた廃屋で人影やカモメの置物を見る。その後、結婚してすぐに軍隊に入隊。そこでも規律正しい行いで上官からも目をかけられている。

年老いてからは性格も少し柔らくなるが、先祖からの土地で酪農を一人細々とやっていて、孤独な暮らしぶりにも「不幸」を微塵も感じさせない。

喜怒哀楽を一切表さない男に釘付けになった。

🎬『鈴木さん』佐々木想監督/90分

とある小さな国は「カミサマ」が国家元首、国民は皆、国の決まりを固く守りカミサマを信じ切っている。各家々には写真が飾られ、決まりに外れると国の軍隊に入れられる。

その国の老人施設に勤めるヨシコさんはもうすぐ45歳。その年で独身の人は市民権を奪われる規則があった。そんなある日、浮浪者のような男がヨシコの働く老人施設に転がり込んできて……。

なんとも奇妙な設定だ。国の役人や警察は決まりを守らない者を厳しく処罰している。浮浪者の男の噂も広まるが、施設でバイオリンやピアノを弾いて皆を驚かせて人気者になる。

この男こそ……。この先は公開もありと思うので書かないでおく。
posted by ミッキー at 08:29| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする