🎬『オン・ザ・ロック』ソフィア・コッポラ監督/アメリカ/97分
2人のかわいい子を持つ奥様ローラ(ラシダ・ジョーンズ)は順風満帆で超幸せな人生を送っていると思っていたが、ある夜、出張から酔っ払って帰ってきた夫が寝ているローラにキッスをしたので「遅かったわね」と優しく囁くと、急に夫はハッとした様子で正気に戻ってすごすごと離れて行った。この瞬間にローラは誰かと間違えていて、自分と気付いてハッとなったんだ……と確信した。
この頃、夫ディーン(マーロン・ウェイアンズ)は、会社の拡大に伴って新しく雇った女性と毎晩残業をしていて、出張の鞄から女性用の化粧ポーチも出てくる始末。もう完全に浮気してると確信した。化粧ポーチのことを夫に聞いてみると、荷物重量オーバーで機内持ち込みの時にあすかったが返し忘れたと事もなげに言う。
こんな時、相談に乗ってくれそうなのは、男女の問題ならお任せのプレイボーイの父親・フェリックス(ビル・マーレイ)だったが……。
妻が「夫は浮気している!」とピンとくれば90%は当たり!と言われているがミッキーもそう思う。そんな時、父親に相談する女性は何人の割でいるのだろう。そこからして「映画」っぽい流れでちょっと気に入らないが、おとぼけ、色ボケ、ちょい悪パパのビル・マーレイさんなら、どんな過激なことをしても許せてしまう。
ソフィア・コッポラ監督とは2作品目で、1作品目はスカーレット・ヨハンソンさんと共演した『ロスト・イン・トランスレーション』、これは東京が舞台になっているから記憶に残っている方が多いと思うが、ミッキーが一番好きなビル・マーレイ作品ではジム・ジャームッシュ監督の『ブロークン・フラワーズ』
『ブロークン〜』のだんまりマーレイと『オン・ザ・ロック』のお節介でおしゃべりなマーレイを再び見比べたいと思った。