2020年10月04日

skipシティ国際Dシネマ映画祭はオンラインで(5)『戦場カメラマン ヤン・グラルップの記録』『南スーダンの闇と光』

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オンラインですべて見尽くそうと頑張っているが、なかなか思うようにはいかない。コツはまず「ざっと見」して後から気になったのをじっくり見るのがいいのだろう。一番いいのは川口に行った!つもりで生活をシャットアウトするのがいいのだろうけど……今日で短編見終わるか心配だ。


🎬『戦場カメラマン ヤン・グラルップの記録』ボリス・B・ベアトラム監督/デンマーク、フィンランド/78分/日本初上映

戦場カメラマンのヤン・グラルップさんは、イスラム国の制圧を進めるイラク軍と行動を共にして、世界中の人々にその現状を伝えるために写真を撮り続けている。

彼はコペンハーゲンで4人の子育てに奮闘するシングル・ファーザーでもある。命の危険と隣合わせの戦場カメラマンと日常の家庭の父親の両方を追ったドキュメンタリー。


妻は重病で入院中、今までのように妻に留守を任せることができない状態だ。行く前には決め細やかに子どもたちにいろいろ生活上の注意をしたり、それぞれの通帳にお金を振り込んだりと大忙しだ。

普通の男ならイライラする雑事も淡々とやっていた。そんな穏やかで「ぶれない」戦場カメラマンだ。彼の撮った写真が映し出されるたびに、その惨状にハッとする。

彼の私生活の様子と戦場の写真一枚一枚の「大きなへだたり」をまるで一直線上にあるように描かれていた。

★編集の手腕が効いていた。


🎬『南スーダンの闇と光』ベン・ローレンス監督/オーストラリア/111分/日本初上映

PTSD(心的外傷後ストレス障害)を抱えでいる戦場カメラマンのダン(ヒューゴ・ウィーヴィング)はパートナーから妊娠したと伝えられたが心の病も治っていない彼は素直に喜ぶことができなかった。

そんなある日、ダンの家に南スーダンからの難民だという一人のタクシー運転手・セバスチャン(アンドリュー・ルリ)が訪ねて来て、難民同士で結成している合唱団の写真を撮って欲しいと頼まれる。そして、まもなく開催されるダンの写真展の中で「南スーダンの虐殺の写真」を外してほしいと懇願された。

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ダンの南スーダン出身のタクシー運転手セバスチャンを見る目が時間を追って変化する様子が丁寧に描かれている。

セバスチャンの人柄、彼が築き上げた家庭、小さな幸せを守ろうとするセバスチャンの妻等々でセバスチャンと気持ちが通い合うが……そこから一波乱ある。

★ほとんどオンラインで見尽くしたが、まだ10 時間以上、オンライン時間があるので『南スーダンの闇と光』だけは見てほしい。これ以外に『カムバック』もオススメ。もう何に「賞」がくるかは予測不能ぐらいいい作品が揃っているので外れるかもしれないが、日曜の午後をオンライン映画祭で楽しんでいただきたい。 https://www.skipcity-dcf.jp/


posted by ミッキー at 09:24| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする