皆が待ちに待っている映画祭だからなくなるのが早かったみたいだ。奥から一枚だけあった大判チラシを出してきてくださった。
それを見ると観ていない作品も多くて嬉しくなった。日を改めてご紹介したいと思っている。
🎬『グランド・ジャーニー』ニコラ・ヴァニエ監督/フランス、ノルウェー/113分/ミッドランドスクエアシネマ2にて
14歳のトマ少年(ルイ・バスケス)は母パオラ(メラニー・ドゥーテ)とその恋人と暮らしていた。夏休みのトマはゲーム三昧の日々だった。
そんな時、母の仕事都合で南フランスで暮らしている実父のところに預けられる。何もない田舎に1ヶ月以上もいるなんて嫌だといっても聞き入れてくれなかった。
実父クリスチャン(ジャン=ポール・ルーヴ)は自然史博物館に勤めていて、軽量の飛行機を使って絶滅種の渡り鳥を救おうとプロジェクトの承認を上司に願い出ていた。上司はまともに取り合ってくれないので、必要な書類の印鑑をごっそり押してしまう。
そんなところにトマはクリスチャンの住む自然豊かな町・カマルグにやって来た。「渡り鳥と一緒に飛んで、安全な飛行ルートを教えるんだ」と嬉々として話すクリスチャンにトマはあきれるばかりだった。

これは2月10日に東京の松竹試写室で見た。大感激した。その時はプレス資料がなく、後から送っていただいた。公開がズンズン遅れて先週公開となったが、もう一度観てから書きたいと思って今日になった。
感動は3倍になった。大画面で観るべきもので、ほぼCGなしというまるで奇跡が起こったような作品。体感する作品といってもいいと思う。
★監督さんはジャック・ペラン監督のドキュメンタリー映画「WATARIDORI」の制作にも参加した鳥類研究家で気象学者のクリスチャン・ムレク。息子とともに実際に挑んだ超軽量飛行機の旅を映画化。