🎬『燕 Yan』今村圭佑監督/日本/86分/シネリーブル梅田にて
28歳の早川燕(水間ロン)は、郷里に住む父から台湾の高雄で暮らす燕の兄・龍心(山中崇)にあって、書類に印をもらってきて欲しいと頼まれた。
20年以上も前に兄だけを連れて台湾に帰ってしまった母親。当時5歳だった燕には捨てられたという複雑な思いを未だに拭えずにいた。母親が病気の時も葬式の時も行かなかった。だから兄に会いにいくのは気が進まなかったが、父親の仕事の破綻と病に侵された身体を思うと、無下には断りきれなくて台湾に向かったが……。
日本と台湾を舞台に、離れ離れになった兄弟がそれぞれの思いを抱え、もがきながらも理解しあっていく人間ドラマ。2020年の大阪アジアン映画祭で上映された作品。
観終わった後、とってもいい物を見たなと思ったが、しばらくして府に落ちないところが気になり出した。
兄の住所はわかっていて尋ねた時は仕事場だったから会えなかった。時間潰しに道端で座り込んでいたら荷物を盗られてしまった。盗ったのは7、8歳の男の子で、必死に追いかけて行ったところで、その少年の父親がたまたま兄の友だちという設定。
兄の友人はよそよそしい兄弟の間を取り持ってくれる重要な役だが、その息子を置き引きドロボウにする必要があったのか…ってところが気になって仕方ない。
それと、チラシ写真が良くない。この写真をみて「この映画をみよう」という気持ちが湧くか? もっといい場面が山とあったのに残念。