2020年06月18日

EUフィルムデーズ2020はオンラインで(6)『ビッレ』

🎬『ビッレ』イナーラ・コルマネ監督/ラトビア、リトアニア、チェコ/104分/日本初上映

ノーベル賞の候補にもなったラトビアの詩人ヒズマ・ベルシェヴィツァの子ども時代を描いている。

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ちょっとヒステリー気味だが個性的な母親とお人好しの父親、時々一緒にいる文句ばかり言っているうるさい母方の祖母、近所の子供たち、そして嫌味たらたらの家主さんなど、ビッレの目を通して正直に描かれていた。

ビッレ自身は夢をみがちな「夢子さん」で友だちを誘ってユートピアに行こうとどんどん歩いていく。途中で疲れてへこたれていると馬車のおじさんに家までおくってもらうが「この先を行ってもそんなところはないよ」と言われてガックリ。

学校では異色の存在でイジメにもあうが教師は早くから才能の片鱗を見抜いていた。

母親は見栄っ張りなのかピアノもオルガンもないのにピアノレッスンを受けさせていた。ピアノの先生も指の形、鍵盤に手を乗せる形を見て「既に身についている」芸術への直感力に驚いていた。

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2020年06月17日

EUフィルムデーズ2020はオンラインで(5)『メルテムー夏の嵐』

順調にEUフィルムデーズをこなして?いるが字幕がのけぞるほど奇妙な作品にぶつかった。それはAグループ(3作品で五百円)の『ルーザーとしての私の最後の年』でスロヴェニアの女性監督作品。

もう買ってしまった人はわかっていると思うが、ここまでおかしい字幕は珍しい。この映画祭では今まではこんなふざけた字幕はなかった。英語字幕オンリーはあったがそれは記載されていたので問題はない。

でも字幕変の見本だと思ってみると意外と面白い。映画も背景もいいのに字幕変のおかげで一切頭に入ってこない。

例・女性が職場に遅刻してきて「遅れて、すまん」
誕生日で「ここにいるのはみんな30(年)代だよ」
他に「嬉しいはよ」はとわが間違っていたり、なかなか「ユニーク字幕変」映画だった。


🎬『メルテムー夏の嵐』パジル・ドガニス監督/フランス、ギリシャ/87分/2018年/日本初上映

母親の死から一年。ギリシャ系フランス人の娘・エレナは男友だちのナシムとセクーの3人で故郷のギリシャ・レスボス島に久しぶりに戻って来た。レスボス島の家は亡き母親のものでエレナもフランスにいくまでは一緒に住んでいたところだ。

今は母親の再婚相手の男がエレナを向かえてくれた。エレナはこの家を売る気持ちを伝えるが……。

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レスボス島を調べてみた。映画で見る限りでは美しい海、人の手があんまり入っていない素朴な島という雰囲気だが、この島はシリア内戦でヨーロッパに逃げてくる人の入り口になっている島でもある。

エレナたち3人に1人の青年が加わるが、この青年が難民という設定で仲間入りする。この青年は離れ離れになった母親を探すためにこの島に来たのを知ってたエレナは協力を申し出るが、警備に見つかり失敗に終わる。

エレナがこの島で精神的に成長する姿が印象的な作品だった。

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2020年06月16日

EUフィルムデーズ2020はオンラインで(4)『ケースのためにできること』

『ケースのためにできること』モニーク・ノルテ監督/オランダ/87分/2014年/日本初公開

オランダのとある都市に住むケースは自閉症の44歳の男性。両親と兄2人の家族だが兄たちは独立していて今は3人暮らし。両親の助けでケースのこだわりの多い日常生活はこの歳になるまで滞りなく過ごすことができている。

ケースは不器用ながら口は達者で、監督に向かって「うちにくる時はミニスカートはやめてほしい、気が散ってしかたない」「扉を閉める時は静かに」と躊躇なく伝える。

そんな彼の趣味は自室で模型汽車を走らせること。日本語の漢字に興味があって日本語教師について学んでいるほどだ。

そんな一家にも年老いた両親が亡くなったら……という大きな問題が現実味を帯びてくるのだった。

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素晴らしいドキュメンタリーだ!もし例年どおり国立アーカイブ(元・京橋フィルムセンター)で上映なら監督さんとケースさんが来日!という嬉しい計画もあったのでは?と思う。

監督さんのコメント動画もあってケースさんは二回も日本に来ていらっしゃるとか。騒音のだいっきらいなケースさんがどのように日本を楽しんだのか聞いてみたかった。

これは一般公開に手が届くほどの作品。これ一本(300円)だけでもご覧になっていただきたい。詳しくは https://eufilmdays.jp/
posted by ミッキー at 10:58| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする