🎬『罪と女王』メイ・エル・トーキー監督/デンマーク、スウェーデン/127分
児童保護専門の弁護士アンネ(トリーヌ・ディルホム)は夫と2人の娘の4人家族で暮らしていた。夫には先妻の息子グスタフ(グスタフ・リン)がいて素行が悪く持て余した元妻が夫を頼り、寄宿舎のある学校に入れるかあなたのところで育ててくれるかどちらかにしたいと言ってきた。妻アンネと相談してしばらく預かってみることになった。
反抗的な態度で家族間の雰囲気は悪くなったが、ある事件がきっかけで態度を改め、幼い娘たちと仲良く遊ぶようになった。次第に息子も明るくなってアンネと親しく会話する状態になっていくが、ある時に一線を超えてしまう……。

これは今年のトーキョーノーザンフェスティバルで上映された。その時は『クィーン・オブ・ハーツ』だった。邦題が罪と女王……とは痛烈なものだ。女性、それも分別ある中年女性の心理を深くえぐっている的確な邦題と言える。まあ、直接的ではあるが。
このノーザンライツの北欧映画祭ではもう一つ主役を演じたトリーヌ・ディルホムさんの作品があって、それも痛い役だった。そんな役がお似合いっと言ったら失礼かと思うが、本当にすごい女優さんだ。
★アカデミー国際長編映画賞のデンマーク代表にも選ばれ、女性監督作品で初めてデンマーク・アカデミー賞(ロバート賞)の作品賞を受賞するなど高い評価を獲得。