DVD『生きる』黒澤明監督/143分/モノクロ/1952年
娘が知り合いからDVDを借りてきた中に入っていたもの。知っているが「もう一度」と思って見た。
市役所の市民課長・渡辺(志村喬)は30年間無欠勤でことなかれ主義の模範的な役人だ。そんなある日、自分が胃癌で余命のかぎりを知る。絶望した彼は自由になる持ち金を懐に歓楽街をさまよい歩き慣れない酒を飲む。いったい自分の人生とは何だったのか……と考えて見た。
ストーリーはほとんどの方がすでにご存知だろう。ミッキーも知っているつもりだったが、(確か)4度目でも心震えたし、あ、こんなシーンもあったなどと思い返しては見入ってしまった。
非人間的な官僚たちを痛烈に批判していたが、今、こんなコロナ騒ぎの中で役所に出向くことも多くなりそうだ。そこでどんな展開が待ち受けているのか、「人間味を感じる」対応を期待していいのかなどと考えさせられた。
★部下の女の子(小田切みき)、ヤクザの加藤大介さんのシーンが印象に残った。
★今回、志村喬さんのお顔がフランス人男優・監督のマチュー・アマルリックさんによく似ていたので驚いた。