2020年01月08日

2019年国内映画祭・一押し作品(2)レインボー・リール東京から東京フィルメックス映画祭

今朝は確実に山火事影響のせいか風向きのせいか煙たい空気だ。まだ鎮火されていないようだ。娘が会社に行く前にマスク持ってる?と言ったが、マスクするほどではなかった。今日は2人で『Bombshell』を22ドルの先行上映に行く。

日本では2月21日から東京・TOHOシネマズ日比谷ほか全国で公開で、シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーが出演。アメリカで視聴率ナンバーワンを誇るテレビ局「FOXニュース」で2016年に起きたスキャンダルの裏側を描いている。

監督さんはジェイ・ローチ『トランボ ハリウッドに最も嫌われた男』の方。早く夜にならないかな。


◆第28回レインボー・リール東京〜東京国際レズビアン&ゲイ映画祭〜(7月5日から6日東京ウィメンズプラザホール/7月12日から15日スパイラルホール)
ほとんどボランティアスタッフだけで運営されている映画祭。この映画祭が「怒濤の映画祭シーズン」の始まり。ここの一押しは

🎬『カナリア』クリスティアン・オルワゲン監督/南アフリカ
1980年代のアパルトヘイト政策下の南アフリカ。歌、ピアノがうまい18歳のヨハンは徴兵制のため軍の聖歌隊に配属される。仲間と共に聖歌隊いえども厳しい身体訓練や上官の暴力に耐え、全国を周る。そんな中でヨハンは宗教や軍隊の意義について自問し、自分のセクシュアリティとも向き合うことになる。
是非とも公開してほしい作品。終わってからの拍手の鳴りようが違った。国や軍の管轄の合唱団や音楽団の映画は今年になって中国映画『芳華(ほうか)-Youth-』や、今上映中の『COLD WAR あの歌、2つの心』がある。その中に『カナリア』も付け加えてたい。指導者の言葉に「戦闘も合唱も気持ちを一つにしないと成果をあげられない」と言っていた。 ゲイ映画というより人間ドラマであり青春ミュージカル映画の佳品。★全映画祭作品中4位❗️

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◆ SKIPシティ国際Dシネマ映画祭(7月13日から21日 埼玉県川口市のskipシティ)
映画次世代映像産業の発展と集積、映像クリエーターの発掘と育成を目指して開催される映画祭。世界各国から優れた作品が集まっていて毎年楽しみにしている。川口は遠いし、暑いし、と多難だが行った甲斐がある映画祭。それに全日程チケットも安価。ここの一押しはこれ。

🎬『ザ・タワー』マッツ・グルードゥ監督、脚本/ノルウェー、フランス、スウェーデン
ベイルート郊外の難民キャンプで家族や親戚と一緒に暮らすパレスチナ人の少女ワルディ(声:ポーリーヌ・ジアデ)は、それぞれが辛い記憶や未来への希望を秘めていることに幼いながらも気づいていた。そんなある日、1948年に故郷パレスチナを追われ、この難民キャンプに来た曾祖父シディから大切に持っていた故郷の家の鍵を託された。ワルディは曾おじいちゃんが帰郷の夢をあきらめてしまったのかと不安になってしまうが……。
国際コンペティション部門で初の「長編アニメーション」。パトリス・ネザンプロデューサーが来日。マッツ・グルードゥ監督は現在、中東の難民キャンプを回って本作を上映しているとのことで来日は叶わなかった今の時代をクレイ・アニメーション、昔を振り返る映像は同時の映像ニュースなどが使われていた。★全映画祭作品中1位❗️


◆あいち国際女性映画祭(9月4日から8日 ウィルあいち)
女性監督の作品を集めて上映される国内唯一の映画祭。一押し作品は

🎬『紅花緑葉(原題)』リウ・ミアオミアオ監督/中国
中国西北部にある寧夏回族自治区の黄河流域の田舎に住む二十歳のイスラム教徒の青年グー・ボは、幼いころからてんかんの持病があって結婚をあきらめていた。そんな彼に突然見合いの話が持ち上がった。一応ショッピングセンターで顔合わせをしたが既に結婚は決まっていた。妻になったアー・シーイェは美人で働き者だが重大な秘密を隠していた。グー・ボも持病のてんかんのことは隠していた。新婚生活はぎこちないながらもはじまったが……。
中国のイスラム教徒と聞いただけで興味を持った。舞台となった地域は監督さんの故郷で棚田の美しさには息をのんだ。音楽も郷愁を誘うもので体まるごと画像の中に入ったような感覚になった。問題は二人が本当の「夫婦」になるまでと、「隠していたこと」を許せるか……ということだ。これは貴重な「中国のイスラム教徒」の作品として是非とも公開してほしいと思っている。


◆アジアフォーカス・福岡国際映画祭 (9月13日から19日 キャナルシティ博多他)
映画はもちろんだが友人たちと映画がおわってからのひと時が楽しみな映画祭。

🎬『恋の街、テヘラン』 /イラン、イギリス、オランダ
舞台は大都市のテヘラン。元チャンピオンのボディビル・トレーナーのヘサム(アミルヘサム・バクティアル)はフランス映画の出演のオーディションが受かり楽しみにしていたが、ジムの上客の甥がボディビル大会に出るために特訓をしてほしいと頼まれてトレーニングを始めた。美容クリニックの受付をする太った女・ミナ(フレーク・ガジャベグリ)は気に入った男性患者にこっそり偽名で電話をかけて誘い出そうと画策していた。モスクで葬式の時に歌うワヒド(メーディ・サキ)はフィアンセに別れを告げられた。友人は「暗くて悲しそうな歌ばかり歌ってるから辛気臭く逃げられたんだ。結婚式場の歌い手をさがしているところがあるから紹介する」と言われ断り切れないで結婚式場に行く。
テヘランに住む3人の男女の群像劇で奥が深い作品。公開して大勢の方に観てもらいたい。3人ともすごく不幸とか貧乏ではない。なんとか自分の力で生活している。でも「愛するパートナー」はいない。相手や世間から決定的なことを「突きつけられる」が、自分の口からは何も言わない。期待を裏切られることには慣れているのか……3人とも愛すべき存在と最後に気付いた。ちょっとしたことでも人間は幸せを感じ、前を向いて生きていこうとするいじらしい存在なんだな……と感じた。


◆山形国際ドキュメンタリー映画祭2019 (10月10日から10月17日 山形市中央公民館 山形市民会館他)
2年に一回の映画祭。日本が世界に誇れる映画祭。ドキュメンタリー好きにはたまらない映画祭だ。雨台風でスケジュールは乱れたがスタッフのご努力で日時を変えて上映された。

🎬『死霊魂』ワン・ビン監督、撮影/中国/495分/インターナショナル・コンペティション/ロバート&フランシス・フラハティ賞(大賞)受賞作品
1950年代後半に起きた中国共産党の反右派闘争で静粛されて、ゴビ砂漠にある再教育収容所に送られた中で生き残った人々の壮絶な体験談の証言を集めたドキュメンタリー。
一人ひとりの証言の語りかけが真に迫っていて、観ているこちらが個人的に話相手の状態になって知らぬ間に休憩が入る3時間が経っていた。 この映画祭で3回目の大賞受賞のワン・ビン・ドキュメンタリーだから必ず公開されるはず。もう一度観る覚悟は(体力的に)していないが「これこそ、ドキュメンタリー映画の本髄」と感じた作品だった。


◆東京国際映画祭2019(10月27日から11月5日 六本木ヒルズ、exシアター六本木他)
8日間ほとんど3作品から5作品を観続けた。それでも各賞の作品を観のがしてしまう。山形やこの映画祭では身体が3つは欲しい気持ちでいっぱい。そんな中での一押し2作品

🎬『動物だけが知っている』ドミニク・モル監督、脚本/フランス
雪嵐の山深い村の道で車だけ残して女性が忽然と消えた。隔絶されたような村で5人の人たちが、その謎に捕らわれて……。
最高の群像サスペンス❗️最後のシーンで観ている全員が息をのんだ❗️公開が待たれるが1日も早くとお願いしたい作品。映画祭全作品中2位❗️


🎬『リリア・カンタペイ、神出鬼没』アントワネット・ハダオネ監督、脚本、原案/フィリピン
30年の間、魔女や幽霊の端役ばかり演じてきた女優・リリア・カンタペイさんは初めて国内の映画祭で助演女優賞にノミネートされた。舞い上がってしまった彼女は受賞式に来ていく衣装、スピーチを考えていた時、人気テレビ番組から取材を受けることになって……。
フィリピンの街角で「リリア・カンタペイさんを知っていますか」と聞いても誰も知らないが、写真を見せるとほとんどが「魔女をよくやってる」「知ってる、知ってる、幽霊役の人だ」と口々に言う。女優ではあるが彼女の暮らしは電話もない貧しさ。出演の連絡はお店やさんに取り次いでもらっているから、1日1回、連絡なかった聞きに行くわけだ。彼女の家には出演したチラシが壁に貼ってある。自分の名前を大きく書いたチラシもあった。歳はとってもお茶目な方で人情家でもある彼女だ。最後、嬉しさが込み上げてきてミッキーは泣いてしまった。映画祭全作品中3位❗️


◆東京フィルメックス映画祭(11月23日から12 月1日有楽町朝日ホール他)
玄人受けする作品が多い映画祭だが暗い雰囲気が濃くなる傾向のある中で一押しは

🎬『完全な候補者』ハイファ・アル=マンスール監督/サウジアラビア、ドイツ
サウジアラビアの小さな街の病院に勤める女性医師マリアムは、いつも女性であるための不自由さを感じていた。今日も年寄りの患者から診察を拒否された。もっと良い病院に勤めたいと海外の研修に行く許可をもらったが、肝心の海外渡航許可証が切れていて更新するのにも男性の保護者のサインがいるとなった。民族楽器の有名な演奏家である父親に連絡してもつかまらず、父親の元弟子だった市役所の高官にサインをもらいに行くと市会議員に立候補する人でないと今日は面会できないと言われてやむなく立候補すると答えてしまった。
面白かった❗️フィルメックス映画祭独特の難しさ、暗さはみじんもなく体が急に軽くなった気分だった。女性監督さんで『少女は自転車に乗って』『メアリーの総て』それとミッキーは知らなかったが、Netflixで『おとぎ話を忘れたくて』もあるらしい。
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2020年01月07日

2019年国内映画祭・一押し作品(1)トーキョー ノーザンライツ映画祭からフランス映画祭まで

おはようございます。娘の家から35歩に喫茶店が出来た。市街地の中の住宅だからお隣が喫茶店でも不思議ではないが駅から2分弱でも周りは静かなところだ。1人で行ける喫茶店は3軒あるが皆んな徒歩300ぐらいで遠い(?)。そこに目の前が喫茶店だ。きた時がクリスマスでずっと休みだったが昨日開店していた。ワンちゃんの散歩の時開いているのを発見したので終わってから1人で入ってみた。

お店のテーブルにはお花。

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カプチーノと指差したメニューがこれ。

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しめて18ドル。高いのか安いのか……。でも雰囲気は落ち着けてセンスの良いジャズ♪がちょうどいい音量で流れていた。

◆トーキョー ノーザンライツ映画祭(2019年2月9〜15日/ユーロスペース)
日本が一番寒いこの時期ぴったりの映画祭。極寒のなかでも会場の渋谷ユーロスペースでは人いきれでムンムン。ほぼどの作品でもお客さんは7割方の入り。新作をモットーに北欧から作品を集めておられる姿勢に感服するばかりだ。全部で8本観たが、これが一押し。

🎬『アイ・ビロング』ダーグ・ヨハン・ハウゲルード監督/ノルウェー
誠実に暮らしている中年女性3人。看護婦、小説家、未亡人の3人。映画始まりのところであまり関係のない3人が遭遇する場面があったはず。それに、意外なところですれ違っている場面もあって、もう一度見てみたい。確実に言えることは「この3人はとてつもない不幸」を背負っているわけでも、不幸になってしまうわけではない。自分の周りには不幸もあるけどそうじゃない「幸せ」もある……という示唆に富んでいる作品だった。


◆グリーンイメージ環境国際映像祭(2019年2月22日〜24日 東京・日比谷図書文化館)
世界の環境問題を数多の事例を映像で知らしめてくれる貴重な映像祭。各分野の専門家たちのトークも見逃せない。一押しはユニークな男の行動を追った感動のドキュメンタリー。

🎬『けもの道 京都いのちの森』川原愛子監督
京都の市街地と山の境界で暮らす猟師・千松信也さんは、近隣の3つの山に入り、手製のワナをかけてシカやイノシシを捕獲。その一部始終、千松さんの生き方、考え方を知るために、ひと冬の猟に密着したドキュメンタリー。
けもの道にはほとんど毎日のように見て歩き、糞、足跡、一枚の葉っぱも見落とさず「これは昨日の糞で、子連れで歩いた跡だ」と話しながら歩き回っていた。自分の仕掛けたワナで捕えたイノシシを解体して家族や友人と食するだけで、それ以上に獲ったりはしない。そんな中で、イノシシを獲った拍子に、ご自身が足を骨折して病院に担ぎ込まれた。医師から手術をとすすめられたが、彼は「イノシシも3本足のがいる。自分だってギブスだけの治療で不具合とともに生きて行きたい」と頑として手術を受けなかった。★あっぱれ男大将(大賞)


◆中国映画祭 電影2019 (3月9日(土)・10日(日) 大阪・梅田ブルク7 )
東京と大阪(一回は名古屋でも)で開催されているが、大阪アジアンと日にちが重なっているために3作品のみ。その中で一押し作品があった。

🎬『駐在巡査 宝音(ボヤン)』ヤン・ジン監督

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ウラド放牧民族のボヤン(ボヤン・ネメフ)は人民警察として広大な地域をバイクで見回っている。彼の仕事は放牧民たちのもめ事の話を聞いたり、鉱石工場で働く人たちの登録をしたりと穏やかなものだった。そんな中、外地から来た美人女性が殺されるという事件がきっかけとなって、平穏な日々が少しずつ変化していく。
雄大な景色の中を土煙を上げて人々の困りごと相談や頼まれごとを気軽に引き受けてくれるボヤン警官。世話好きな母親との二人暮らしだ。ボヤンの活躍を耳にしたテレビ局が取材に来て「こんな何もないところで大変ですね」と問われると「いえいえ、ここは素晴らしいところです。ヤギのミルク、チーズ、肉、地からの恵み……」と滔々と自慢している。困難は「水」だけだ。これは撮影監督が北野武監督作品などで知られる柳島克己氏。きっと公開されるはずと思うが……。


◆大阪アジアン映画祭2019(2019年3月8日から3月17日
年明け一番の大型映画祭。アジア各国の新作を制作段階から情報を集めているとか。そのご努力に感謝しなければならない。一押しは2月公開の『淪落に人』映画祭では『みじめな人』となっていたが、体はみじめな状態かもしれないが、介護の女性、男友達が助けてくれてちっともみじめではない。是非劇場でご覧いただきたい。公開の話は聞こえてこないが、もう一つある。

🎬『先に愛した人』シュー・ユーティン監督/台湾
突然この世を去った父親には男性の恋人ジェイ(ロイ・チウ)がいた。その男は父の保険金受取人にもなっていて、自由気ままに生きている人間だった。そんな現状に気の強い妻リウ(シェ・インシュエン)の怒りは爆発。そんな2人の間に挟まった高校生の息子リン(ジョセフ・ホアン)は戸惑いを隠せなかった。
夫は数年前にゲイをカミングアウトして全財産を妻と一人息子に残して出て行った。その財産だって一生気楽に過ごせるたかではなく、保険金はゲイの恋人に渡ってしまう。だから息子を連れて保険金渡せと怒鳴り込みに行く。息子はそんな母親から家出。ゲイの恋人の家に逃げ込む……。
ロイ・チウの魅力、シェ・インシュエンの猛烈ママ演技、戸惑う高校生をピュアに演じた新星の三人三様が光っている作品だった。2018年の台北フィルム・アワードで主演男優賞(ロイ・チウ)、主演女優賞(シェ・インシュエン)受賞。来日したロイ・チウさんはこの作品ではちょい悪風だが、実際は美男子‼️ 彼のファンたちで最前列はしめられていた。


◆ イタリア映画祭2019(2019年4月27日から5月4日 有楽町朝日ホール
イタリア映画祭公式カタログには半分くらいの作品のいろいろな出来事が終盤5分前まで書いてある。それは映画の旨味を出しきったように感じている。これに気付いてから3回目。朝日新聞社の非常識さに呆れている。
一押しはミッキー好みから『ドッグマン』だがこれは公開した作品で洋画ベストテンに入れた。で、もう一つは女性監督作品。


🎬『私の娘よ』ラウラ・ビスプリ監督/イタリア、ドイツ、スイス
両親と共にサルデーニャで住む10歳の誕生日が近いヴィットリア(サラ・カス)は、この頃の母ティーナ(ヴァレリア・ゴリーノ)の様子がおかしいと感じていた。物思いにふけったり、会話も上の空だったりしていたのだ。そんな時、母の古い友人という女性アンジェリカ(アルバ・ロルヴァケル)の住む「山」に連れて行ってもらう。
素晴らしい作品だった。この女性監督さんの前作『処女の誓い』も大好きな作品。話はそれるが、東京でアルバ・ロルヴァケルさんが同時に『私の娘よ』『ルチアの恩寵(映画祭4作品目)』『幸福なラザロ』『ザ・プレイス 運命の交差点』と4作品に出ている。イタリア映画界でなくてはならない大女優さん。これは公開されるべき映画で、あいちの女性映画祭でもう一度観られたらこんな幸せなことはないと思っている。


◆EUフィルムデーズ(東京・5月31日から6月27日、他に京都、広島、福岡にて上映)
欧州連合(EU)加盟国の在日大使館・文化機関が提供する作品を一同に上映する、ユニークな映画祭で、上映される作品はヨーロッパの映画製作者の幅広い才能を披露するとともに、EUが重視する文化的多様性をさまざまな表現で映し出しています。17年目となる2019年は、22のEU加盟国の作品を上映している。お値段も500円ほどでお値打ちで新作も10本以上ある。ここで初上映された『エッシャー 視覚の魔術師』は去年12 月に公開された。ミッキーはこれよりオーストリア、ドイツの作品『キオスク』が一押し。

🎬『キオスク』ニコラウス・ロイトナー監督/オーストリア、ドイツ
1937年のウィーン。キオスク(タバコ、葉巻、新聞などを売る店)の見習い店員として田舎から出てきた17歳のフランツ(シモン・モルツェ)。店の主人オットー(ヨハネス・クリシュ)は、タバコの知識はもちろんのこと、お客の特徴、注意するべきことなど優しく教えてくれる。そんな中、常連客の老人・ジークムント・フロイト(ブルーノ・ガンツ)と親しくなりフランツの恋の相談相手になる。店主オットーは片足がないが、カウンター越しにはそれはお客から見えない。観ているこちらも彼の姿を見てハッとさせられる。客の注文の品を探して手渡すのがフランツの役目だ。
世界的に有名な心理学者であるフロイトさんに恋の悩みを相談するが、そこで面白いのがフロイトさんもすぐにはうまい助言ができなくて困っている表情がおかしかった。きっとフロイト自身も「女」のことに関してはわからないことが多かったのだろう。
★去年2月にお亡くなりになったブルーノ・ガンツさんの燻し銀の演技が光っていた。
★ナチスが台頭して来る不穏な時代を描いたロベルト・ゼーターラーによる小説「キオスク」の映画化。
★全映画祭作品中5位❗️

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◆フランス映画祭2019 横浜(6月20日から23日まで横浜みなとみらいホール他)
フランス映画祭はほとんどが公開が決まっている作品が多い。ミッキー一押しも今月末に公開する『男と女 人生最良の日々』。主演2人もそれぞれの子らも同じ俳優さんで53年目を写しとっている。

🎬『男と女 人生最良の日々』クロード・ルルーシュ監督/フランス
老人ホームで多くの時間を過ごし少しずつ過去の記憶が薄れていく男は1人の女が忘れられないでいた。それを察した息子アントワーヌは女を探し始める
1966年にクロード・ルルーシュ監督の『男と女』が公開された。それから53年以上たった今、主演した男と女(ジャン=ルイ・トランティニャン(88)とアヌーク・エーメ(87))は再会する。お互いの息子アントワーヌ、娘フランスワーズも出演。美しく老いるという難しさに(手遅れだが)戸惑ってしまった。


◆お次は悪名高い第2回熱海国際映画祭だがこれを書くと非常に疲れるので、2019年6月28日から7月2日のミッキーのブログを見ていただきたい。第1回目は2018年6月29日から7月2日までをご覧いただきたい。映画祭史上?初の珍事あり❗️


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2020年01月06日

2019年アニメ映画ベストテン

おはようございます。国が変われば習慣も違うが、ミッキーの一番は食事のたびにほぼ完全に台所シンク周りはおさじ1本も収納されること。これ日本人には結構な負担。一度片付けたらコソッと紙皿、紙コップで食事したいくらいだ。娘と2人っきりの時「晩は紙皿とか紙コップ、割り箸使わない?」と言ったら「紙の方が勿体無い」と言われてしまった。「洗う水だってタダじゃないのに……」の言葉を飲み込んだ。

あ、そうそう水制限はかなり厳格に続いている。この家に間借りしている女性はそのパレードに参加するぐらい熱心な方なので、水の利用はその方の目を気にしながらやっている。(この家にはトイレシャワークーラー台所付きの部屋に美容師の日本人若ご夫婦、台所のみの部屋にオーストラリアの田舎にご実家のある女性お一人が住んでいらっしゃる。駅から徒歩100から130歩なので人気は高いようでじっくり住んでいてくださる)

[アニメ映画]
2019年はアニメ映画の当たり年。アニメ大国の日本として個性的な作品が少なく残念だ。1位から5位まであげた。


1位『チェリー・レイン7番地』ヨン・ファン監督/香港
香港大学の大学生ジーミン(声アレックス・ラム)は自他共に認める美男。彼は台湾から移住してきて豪華なアパートに住むユー夫人(声シルヴィア・チャン)の娘メイリン(声ヴッキー・チャオ)の英語の家庭教師になる。
『美少年の恋』の監督さん❗️一言だけの声の出演も豪華絢爛でダニエル・ウーも出ていたとか。残念ながらミッキーにはわからなかった。アニメは緩やかな流れで色使いがなまめかしく、小物一つ一つ(テーブルクロスの刺繍の凹凸、紅茶茶碗の絵柄など)に思い入れがあるように感じた。ジーミンが奥様とデート?するのはいつも映画館。その映画内容も決め細やかに紹介していて1作品で3作品ぐらい楽しめてお得な気分。★監督賞


2位『幸福路のチー』ソン・シンイン監督、脚本/台湾
台北郊外に実在する「幸福路」を舞台に、祖母の死をきっかけに帰郷した女性が幼少時の思い出とともに自分を見つめ直す姿と「台湾現代史」を背景に描いているアニメーション映画。これは台湾映画ファンには見逃せない作品。特に声の俳優さんがキャラクターとぴったり合っていた。最後に流れる主題歌も◎。★脚本賞★音楽賞


3位『ディリリとパリの時間旅行』ミッシェル・オスロ監督/フランス
伊dtzzベルエポック(良き時代、美しき時代/フランスの19世紀末から1914年の第一次世界大戦が始まるまでの25年間をさす)のパリにタイムスリップした物語。主人公はニューカレドニアから来た少女・ディリリ。
監督さんは『キリクと魔女』『アズールとアスマール』の方。この時代に活躍した芸術家たちがいっぱい出てきた。色合いもいい、流れる♪音楽もいい、フランス語の音の美しさに相まって、気分はパリジェンヌ!。★作品賞


4位『バイオレンス・ボイジャー』宇治茶監督/日本

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不思議な感覚のアニメだった。新しいと古い、スマートさと稚拙、引き込まれると引いてしまう、優しさと残酷さ、いろんなものが混じりあって、説明のしようがない。
宇治茶監督は並外れた才能の(異能)持ち主ということだけはお伝えしたい。やはり吉本の映画は観逃せない。★キャラクター賞


5位『エセルとアーネスト ふたりの物語』ロジャー・メインウッド監督/イギリス、ルクセンブルク
1928年のロンドン。陽気な牛乳配達人のアーネスト(声:ジム・ブロードベント)は、生真面目で働き者のメイド・エセル(声:ブレンダ・ブレッシン)と廻り合い、結婚する。数年後に一人息子レイモンド(成人時の声:ルーク・トレッダウェイ)にも恵まれる。そんな慎ましい幸せな生活も戦争の不気味な足音が聞こえる中で、愛するレイモンドを学童疎開させたり、鉄の門扉を国に供出したりと辛い日々が続く。だが二人はお互いに思いやって過ごす。
原作は「スノーマン」で知られるレイモンド・ブリッグズが自分の両親をモデルに描き上げた実話。二人が出会った1928年から亡くなる1971年までの約40年間を描いている。心が洗われるようなアニメ作品で、自然な筆使いが気に入った。エンディング曲をポール・マッカートニーが作曲、そして歌っていると後から知った。聴いた時は映画に合っていて穏やかな曲だと感じたが、もう一度聴いてみたくなった。
★初日プレゼントの英国紅茶を初日じゃないのにいただいた。嬉しい。

(以下順位なし)


🎬『えいがのおそ松さん』藤田陽一監督
世にも珍しい男の子ばかりの6つ子ということで大きな話題となった松野家の子どもたちは、赤ちゃんの時から世間の目を集めてチヤホヤされていたが、20歳を超えたころからは全員がニート、女性とのお付き合いもなしという状態になっていた。
20歳の彼らはパパ、ママと同居で2階の一部屋で6人一緒、思い思いの格好で雑魚寝する、そして朝をむかえて「今日は何しようか」と言い合っている。そんなダラけている6人、アニメだから「笑って許して」楽しんだ。声優さんがキャラクターとぴったり合っていた。最後に流れる主題歌も◎。


🎬『映画 きかんしゃトーマス GO!GO!地球まるごとアドベンチャー』デイビッド・ストーテン監督/イギリス
世界一周レースのためにソドー島を通りかかったレーシングカーのエース(声:ISSA)と出会ったトーマス(声:比嘉久美子)。エースを追いかけてケニアに降り立ったトーマスは、陽気な女の子機関車ニアと友だちになり、一緒に次の国へ向かう。
船を巧みに使ってブラジル、アメリカ、中国、中国からヨーロッパに行って「世界中を走ったきかんしゃトーマス」が、生まれ故郷のソドー島に帰ってくるストーリー。小さな子たちに混ざって童心にかえって楽しめた。


🎬『あした世界が終わるとしても』櫻木優平監督・脚本/93分
幼い頃に突然死で母を亡くした高校生の狭間真(声:梶裕貴)は、ある重要な研究を続けている父親とも心を通わせることができないでいた。クラスメイトで幼馴染の琴莉(声:内田真礼)だけが心の支えであった。琴莉もそんな真をずっと見守っていた。2人は高校3年の秋に初めてデートをする。受験の不安を一時でも忘れることが出来た大切な時間だった。真は自分の気持ちを伝えようとするが、突然、真の父が母親と同じ突然死で亡くなったと知らせが入る。
いままでのアニメ映画と違った。ギラギラとした感触がなく話の展開の速度も「置いてきぼり」無しだった。絵柄もいい。声優さんをきちんと使っている。世界のアニメ界に羽ばたく監督さんと直感した。


🎬『ロイヤルコーギー レックスの大冒険』ビンセント・ケステルート、ベン・スタッセン監督/ベルギー
イギリスのエリザベス女王が飼っていた愛犬・ロイヤルコーギーをモデルに、宮殿を飛び出した1匹の犬の冒険と成長を描いたアニメ。
アニメとはいえエリザベス女王、フィリップ殿下、トランプ大統領、メラニア夫人がそっくりでアニメにご登場だからびっくり! エリザベス女王の寵愛を一身に受けているコーギー犬レックスは他のコーギー犬を尻目にやりたい放題。そこにトランプ大統領夫婦がバッキンガム宮殿を寵愛するケバいメス犬コーギーを同伴してきて、話の成り行きでレックスと結婚させることに……。で、嫌なレックスは親友だと思っていたチャーリーと一緒に宮殿を抜け出して大層苦労をする話。


🎬『ブレッドウィナー』ノラ・トゥーミー監督/アイルランド、カナダ、ルクセンブルク
タリバン政権の続くアフガニスタン。戦争で片足を失った父と優しい母、姉と幼い弟と暮らしている少女パヴァーナ(声サーラ・チャウディリー) は、家族で協力して露店を出してどうにか生活していた。そんなある日、突然父がタリバンに連行されてしまう。女だけでは外出が禁止されていて食料が手に入らない。そこでパヴァーナは髪の毛を切り男の子に変装して街に出て……。
力強いアニメだった。過酷な生活の中で5人家族が協力しあって暮らしていたが、ちょっとしたことで刑務所に入れられる。弟は赤ん坊で、女ばかりになって外に水も汲みに行けないようになる。もちろん食料の買い出しもままならない。そんな生活がもし我が身に降りかかって来たら……と思いながら観た。ゲストのサヘル・ローズさんは、美しさと知性を兼ね備えた方でお話もわかりやすくて好感が持てた。「男の人と女の人が一緒に映画を観られない国もあるんですよ」と言われて、幸せを噛みしめた。 ★ゲストのサヘル・ローズさんに感謝状❗️


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