2019年11月02日

東京国際映画祭2019(3)『猿楽町で会いましょう』『叫び声』

🎬『猿楽町で会いましょう』児山隆監督/121分/日本映画スプラッシュ

写真家の卵・小山田(金子大地)は、やっとのことで女優志望のユカ(石川瑠華)の写真を撮る仕事にありついた。その中の一枚の評判を良かったのに気をよくして2人はしばらくして同棲生活に入った。交際し始めた時、ユカは体をすぐにゆるさない生真面目な面が気に入った小山田だったが……。

1文字変えると♪「有楽町で会いましょう」になるので、どんな作品だろうと題名だけで想像をふくらませていたが、芸能界や写真業界、モデル業界の裏が描かれている。

生真面目で純情そうに見えた彼女の「有名になるためには何でもする」という行為が赤裸々に描かれていたが、それらは皆想定済みといった感は免れなかった。

反対に写真家の青年の方はユカに翻弄されながらも少しずつ目を出していく設定だったのが救いだった。俳優さんとしてはユカ役の石川瑠華さんのいろんな表情を見せてくれた。

🎬『叫び声』渡辺鉱文監督、製作、脚本、編集、出演/75分/モノクロ/日本映画スプラッシュ

北関東郊外のとある農村で年老いた祖母(平山ミサオ)と暮らしている男(渡辺鉱文)の職業は養豚だ。カメラはその1週間をほぼセリフなしで追いかけている。

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渡辺監督作品は、今週吉祥寺アップリンクで上映中「渡辺鉱文監督特集・大田原愚豚舎の世界」の『普通は走り出す』以外は観ている。ミッキーの記憶では渡辺作品は「名古屋とばし」で上映はかなっていないから「ほぼ名古屋では唯一の渡辺作品ファン」と勝手に自認している。

新作『叫び声』を観た。ファンはかわらないが残念で悔しい作品だった。

同じような設定の『七日』は、寡黙な男の姿を追うだけで「男の苦しみや1日同じ行動の中で変化する」小さなことへの気付きもなかった。

太鼓の音もただ目を覚ます用以外は強烈過ぎた。最後の方でシューベルトの鱒が流れてホッとはしたが、歌曲の詩の内容が「太陽の光を浴びる鱒も最後には釣りびとに釣られる」というもの。それが意味あるものとして使っていたのなら「期待はずれ」を撤回しないといけないが……。
posted by ミッキー at 15:52| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする