2019年06月27日

東京試写と映画三昧(3)『トム・オブ・フィンランド』『パリに見出だされたピアニスト』『守護教師』を少しずつ

🎬『トム・オブ・フィンランド』ドメ・カルコスキ監督/フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ドイツ/116分/8月2日公開

第二次世界大戦後のフィンランド。帰還兵のトウコ・ラークソネンは昼は広告会社で働き、夜は密かに部屋にこもって絵を描いていた。

そのスケッチブックの中は、ワイルドな筋骨隆々の男たちだった。同性愛が法律で禁止されていた時代で、トウコの絵は仲間とこっそり楽しむために描き続けていたが……。

静かな作品でちょっと💤。彼は妹と同居しているが、その妹さんが兄の本来の姿を知っても冷静な態度と絵に対しての協力も惜しまなかった。

この作品ではトウコの軍隊時代の思い出が時々映される。数人の男たちと歌う場面があったがその男声が戦場(確か森の奥深く)に静かに響いていた。そこだけのためにもう一度観たくなったシーンだった。

⭐️ソ連兵と戦った軍隊時代が、今公開中のフィンランド映画『アンノウン・ソルジャー 英雄なき戦場』と重なり合った。


🎬『パリに見出だされたピアニスト』ルドヴィク・バーナード監督/フランス、ベルギー/105分/9月公開


パリ、北駅。奇跡はその場所から始まった。 駅に置かれた1台のアップライトピアノ(YAMAHA)。マチューの楽しみはそのピアノを弾くことだった。だが不良仲間と盗みをしたので演奏中に警官に見つけられて、やっとの思いで逃げ切ったが、彼の演奏を聴いていた音楽大学の教授が彼の才能に驚いていつも駅のピアノの場所で彼の来るのを待っていた。

実話ものではないので、こんなにうまく行くか? と思いつつ、マチュー青年の生い立ち、行動、演奏に魅せられた。

本当に弾いているように(一部分は弾いてアップで映されているらしい)見せるのも上手い。

実際にマチュー役のジュール・ベンシェトリにピアノ指導したジェニファー・フィシェが本作の実際のピアニスト。いただいた資料の文の中にお名前があるだけで、スタッフ欄にも載っていなかった。あれだけの演奏をする方だから簡単でもいいので紹介欄を設けてほしかった。

🎬『守護教師』イム・ジンスン監督/韓国/100分/8月2日公開

かつてボクシングのチャンピオンだったギチョル(マ・ドンソク)は、納得いかないジムやり方で上層部に文句を言い、暴力までふるったのでコーチの職を失ってしまう。そんなギチョルだったが妻の計らいで田舎の女子高の体育教師にありついた。

それまで男ばかりの世界で過ごしてきたギチョルはいうこと聞かない女生徒たちに囲まれて戸惑うばかりだった。そんな中で、不登校中の同級生の行方を探すユジン(キム・セロン)と出会う。ユジンが探す生徒は、家にも帰らずに忽然と姿を消してしまったのだという。他の教師や、警察もだだの家出だと取り合わなかったが……。


ストーリーぼ先がほぼわかってしまう展開だが、マ・ドンソクの困り顔と美しく成長したキム・セロンさんに免じて、ここは是非とも劇場でご覧いただきたい。

⭐️ミッキーは明日公開の『無双の鉄拳』を楽しみにしている。
posted by ミッキー at 09:23| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月26日

東京試写と映画三昧 (2)『世界の涯ての鼓動』『レディ・マエストロ』少しずつ

毎月無料で本屋店頭に並ぶ「スタジオジプリの好奇心」の熱風6月号に元プロ野球選手・監督の落合博満氏の連載がまた始まった。

前は「映画」で今月からは「食」だ。この方の文章を読むと見た目?とは裏腹に非常にお優しい心根の人とわかる。亡き母が大ファンだったこともあって、今号から楽しみが増えて、ちょっと嬉しい気分になった。

今号では、野球選手は食べるのが「仕事」、また最期の晩餐には「故郷秋田の米」と書いておられて、「雑炊とおじや」の違いについては大変勉強になった。

🎬『世界の涯ての鼓動』ヴィム・ヴェンダース監督/イギリス/112分/8月2日公開

女(アリシア・ヴィキャンデル)は、水道工事請負人としてケニアに行くと言って出かけた男(ジェームズ・マカヴォイ)からの電話がないので心配していた。

彼ら2人ダニーとジェームズはつい1ヶ月前にノルマンディーの海辺にあるホテルで偶然に出会い、わずか5日間で情熱的な恋におちた。互いに生涯の相手と別れ際に気付く。

しかし、生物数学者として生きているダニーには、グリーンランドの深海に潜り地球上の生命の起源を解明する調査があった。一方のジェームズは、MI-6の諜報員で南ソマリアに潜入し爆弾テロを阻止する任務が待っていて……。

必見❗️ 音楽が重厚。

海辺のホテルの佇まい、ロマンチックな出会い、そして過酷な現実、と、この作品は思いがけない展開をする。男はもちろんだが女も命懸けの深海探索だ。

⭐️マカヴォイさんのお相手の女優さんが知的な美人さん。『エクス・マキナ』の女性人型ロボットのエヴァさんだ。


🎬『レディ・マエストロ』マリア・ペーテルス監督、脚本/オランダ/139分/9月公開

ミッキーが音楽高校に通っていた時に作曲家志望の女の子がいて受験したいと音楽大学の教授のところに両親と共に挨拶にいったら「なんだ、女の子かぁ」と言われてショックを受けて、後にピアノ科に志望を変えた友人がいた。そういう音楽環境にいたので、この映画は今回はここまでにとどめておく。

参考までに「才能があったにもかかわらず女だからと作曲家、指揮者」をあきらめた作品のDVDをオススメする。
『敬愛なるベートーベン』『クララ・シューマン愛の協奏曲』『ナンネン・モーツァルト哀しみの旅路』(ナンネン・モーツアルトはモーツアルトの姉)
posted by ミッキー at 06:50| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年06月25日

東京試写と映画三昧(1)上映中『カスリコ』 試写『熱帯魚』試写『サマー・オブ・84』少しずつ

昨日は試写の前に渋谷ユーロスペースで『カスリコ』を観た。題名からしてメキシコ映画か?と思ったが日本映画だった。それも高知の賭博に関わる男たちの映画で朝一番の上映に行った。

🎬『カスリコ』高瀬将嗣監督/114分/ユーロスペースにて

昭和40年代の土佐。高知一の料理人と呼ばれた岡田吾一(石橋保)は、博打にのめり込んで、自分の料理屋を手放す羽目になり、妻子を実家に帰して途方に暮れていた。そんな吾一にヤクザの親分・荒木五郎(宅麻伸)がなぜか気に留めてくれて、カスリコの仕事を世話してくれた。今まで賭場で上客だった吾一は、使いっ走りの仕事カスリコをするために、再び元いた場所に戻ったが……。

カスリコとは賭場で客の世話や使い走りをして、ご祝儀を貰うだけの下働きだ。博打打ちからも一目置かれていた上客からカスリコになった吾一は、いつか店を再建して妻子も呼び戻してとプライドを捨てて働く日常から、賭博映画にはあまり見ることのない下働きの仕事、符丁、しきたりなどを高知の方言で見せてくれた。

⭐️愛知では名古屋シネマスコーレで6月29日公開

🎬『熱帯魚』チェン・ユーシュン監督/台湾/108分/1995年/デジタルリストア版/2019年8月公開

台北。統一入学試験を間近に控えた中学生ツーチャン(リン・ジャーホン)は夢見がちな少年。深夜ラジオに投稿したり、いつもバス停で会う女の子(ファン・シャオファン)にラヴレターを書いてみたりして、空想して幸せな日々を送っていた。

そんなある日、ゲームセンターで親友のウェイリー(リャン・ティンユァン)と煙草を吸っていたところを、刑事(チェン・ムーイー)に見つかりあやしげな訊問を受ける。

その時はいくつか質問されただけで見逃してくれたが、翌日テレビニュースでその男が連れ歩いていた少年タウナン(シー・チンルン)が誘拐されたと報じていた。それから間もなく、ツーチャンはその男の手下を見つけて、そのトラックの荷台に乗り込む。

元刑事が金に困って金持ちの子を誘拐しようと企むが一向に親元に電話が通じないという犯罪喜劇。最後のオチも、最後のシーンで熱帯魚が「空中を回遊する」映像も郷愁があって、切なさの中に温かい気持ちになれた。

🎬『サマー・オブ・84』フランソワ・シマール、アヌーク・ウィッセル、ヨアン=カール・ウィッセル監督/カナダ/106分/8月3日公開

アメリカの郊外に暮らす推理小説好きな少年デイビー(グラハム・バーチャー)は、お向かいの家に住んでいる警官マッキーを近隣で起こっている少年ばかり誘拐する犯人ではないかと直感して、親友たち3人を仲間に調査を開始するが……。

監視カメラ、携帯もない1984年(連絡は家の電話、トランシーバー)。今では到底考えられない。

4人の少年たちが良かったし、セックスの興味も半端なく盛り上がっていた。

しかし終盤は「生煮え」。デイビー少年のためにも白黒はっきりしてほしかった。
posted by ミッキー at 09:49| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする