2019年05月09日

『ザ・バニシング〜消失〜』『ヘンリー』今池シネマテークにて

Netflixで『チョ・ピロ 怒りの逆襲』(イ・ジョンボム監督/韓国/127分/2019年(韓国で3月公開)を観た。

イ・ジョンボム監督はウォンビン主演の『アジョシ』の監督さん。主役のイ・ソンギュンが「悪徳刑事」をやるが、こんなのは映画だけと言い切れないのが怖い。

始めATM襲撃場面だが、その犯人はチョ・ピロ刑事、ヤクザ裏社会とも繋がっている警官。警察署も大目に見ている雰囲気だが、このところはやり過ぎということでやんわりと上司から注意を受ける。本人は誰しも大なり小なりの悪さをしているので聞く耳を持たない。

そんな彼が、警察の押収品を奪おうとしている途中で襲撃にあい、仲間が死に自分も気を失ってしまう。その事件も警察内部でうやむやにされたが、それをきっかけに一人探っていくと大企業の国との共謀が浮かぶという、新鮮味は足りないが最後まで飽きずに観ることができた。


🎬『ザ・バニシング〜消失〜』ジョルジュ・シュルイツァー監督/オランダ、フランス/106分

レックス(ジーン・ベルヴォーツ)とサスキア(ヨハンナ・テア・ステーゲ)は恋人同士。オランダからフランスにドライブ旅行中。その途中で口喧嘩したりガソリン切れで立ち往生したりしたが、愛し合っている2人は思い出深いドライブにしようと気を取り直していた。

立ち寄ったドライブインで飲み物を買ってくるというサスキアだったが、待てど暮らせど帰ってこなかった。レックスは必死に彼女を捜すが手掛かりは得られず、3年の月日が流れた。その間もポスターを貼って情報を求めていた。

レックスには新しい彼女ができたが、どうしてもサスキアのことが頭から離れないので別れることにした。

そんな頃、犯人らしき人物から手紙が来る。驚くレックスは真実を知りたいがために誘いにのって指定されたカフェレストランに行くが……。

レックスとサスキアのことも、犯人の男の家庭も程よく映し出している。だが肝心のどうしてそうするかがはっきり見えてこなかった。そこが不気味でもあるのだ。(ネタバレになるので詳しくは書けない)

犯人の男はかなりの知能犯で、古びた山小屋を買って自分の夢の空間にしたいと願っている。しかし、内部は映していない。

黙っていればわからないことをレックスを呼び出して「教えたい」誘惑に駆られて実行しても「ばれない」のだ。今なら監視カメラですぐ捕まるが、この作品は1988年だから闇に「消失」して終わっていた。


🎬『ヘンリー』ジョン・マクノートン監督、脚本/アメリカ/83分/1986年

ヘンリー(マイケル・ルーカー)は14歳の時、彼の目の前で男とセックスするのを見せたり、女装させて学校に行かせたりする娼婦の母親を憎み殺害する。少年院に数年入っていた。

それ以来、娼婦的な女を中心に次から次へとやるが警察に捕まることがなかった。完全犯罪の連続殺人鬼だ。

ヘンリーは少年院で知り合った男オーティス(トム・トールズ)と自宅に同居させていたが、オーティスの妹ベッキー(トレーシー・アーノルド)が暴力夫から逃れて兄の居場所に転がり込んできた。

ヘンリーは礼儀正しいベッキーを気に入り一部屋与えるが兄のオーティスは妹に色目を使うのを見てヘンリーはたしなめる。そんなヘンリーをベッキーは好ましく感じるが……。


300人以上の女性を殺した実在の連続殺人鬼ヘンリー・リー・ルーカスの伝記をもとに作られた。死体はけっこう見せてくれるが、殺す場面はなし。音も首の骨を折るグシャっとする鈍い音とか車内の悲鳴ぐらいだ。でもあまりにも「迷い」のない殺しにゾクッとした。

これも時代が1986年だから警察に捕まらないようにやれたが「殺るなら赤の他人をやれ、スッキリするぞ」などと言ってる……。
posted by ミッキー at 08:14| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする