2018年12月22日

「福フクロウ」に守られた少女 2019年1月12日公開『マチルド、翼を広げ』

🎬『マチルド、翼を広げ』ノエミ・ルヴォウスキー監督/フランス/95分/2019年1月12日より新宿シネマカリテ、名古屋栄・名演小劇場他にて全国順次ロードショー公開

変わり者のママ(ノエミ・ルヴォウスキー)の奇異な行動に振り回されて、学校でも孤独な日々を送っていた。ある日、ママが贈ってくれたフクロウ(声:ミシャ・レスコー)がマチルドだけに話しかけてきた。

誰かがいると普通のフクロウに戻ってしまうが、マチルドのためになる言葉を投げかけてくれる。まるで守護天使のようにマチルドを守ってくれる。しかし、ママの騒動はおさまらず……。


非常に変わり者の母親を監督さんが演じていて、監督さんの実体験でもあるらしい。言っちゃあなんだけど、変わり者どころの騒ぎではない。異常の範疇だろう。

夫(マチュー・アマルリック/この方も監督をする俳優さん)と離婚しているが、よくこんな母親に子を託したと思うぐらいだ。いくらすぐ行ける距離に住んでいようと愛情があるならこんな母親とは同居させないだろう、普通。

年寄りにはこんな些細なことが気になって仕方ない。だが、そんな理解しがたい作品を観ていくうちに、演技は初めてというとリュス・ロドリゲスちゃんとフクロウさんのかけあいのファンタジーな雰囲気とマチルド自身が母親よりしっかりしていることがわかって安心した。お母様をとっても愛していたんだなと最後は涙目になった。


⭐️試写が終わってから「フクロウっていくらぐらいなの?」と聞く声が聞こえた。本当に頭のいいフクロウさんだったから、この映画が公開された途端にフクロウさんを飼う方が続出するかもしれない。

⭐️子どもを家で1人にしておくと罰せられるということをよく外国映画で見聞きする。気になって調べてみたらアメリカ、イギリスはそうであってもフランスはそれ自体は罪にならないらしい。
posted by ミッキー at 05:33| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

引っ込みがつかなくなった男 2019年1月11日公開『喜望峰の風に乗せて』

🎬『喜望峰の風に乗せて』ジェームズ・マーシュ監督/イギリス/101分/2019年1月11日よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国ロードショー公開

1968年イギリス。ヨットによる単独無寄港世界一周のゴールデン・グローブ・レースが開催された。輝かしい経歴を誇るヨットマンたちが参加する中で、航海計器を扱う会社を経営するビジネスマンのドナルド・クロウハースト(コリン・ファース)が参加すると名乗りをあげた。

レース用のヨットも持っていないアマチュアだが、物珍しさもあってスポンサーも現れ、周囲の期待を受けてドナルドは妻クレア(レイチェル・ワイズ)と子供たちを残して出発。

だが、彼を待ち受けていたのは、厳しい自然と耐えがたい孤独、そして予想もしなかった自分の行動だった……。


これを観て、ずいぶん前に箱に風船を括り付けて空高く飛んで行った男性を思いだした。風船おじさんよりはうんと知識や覚悟はあったと思うが、赤字経営の会社をこのヨットレースで宣伝して再起を図りたい強い気持ちと、「やめたい」と思っても引っ込みがつかない男の意地というものが見え隠れしているようにも感じた。

ヨット部品の技術者であり経営者で多少の経験があっても、レースの厳しさを甘く見ていたのは否めない。観ていて無謀さにハラハラしたが家族ならなおさらだ……妻は今なら止められると何回も口にだそうとするが、夫の「あとに引けないだろうプライド」に沈黙してしまう。

彼には2人の男の子がいた。映画の始めのヨット用品展示会場では実践販売して父親に協力していた良い子たちだった。そして出航が近づくにつれて父親が徐々に焦りが出てきて近寄り難くなって来る。家族の心配や苦労が手に取るようにわかった。

コリン・ファースさんのファンからすれば、観たぁ〜いけど、観たくない作品でもある。
posted by ミッキー at 05:25| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年12月21日

捜査に取り憑かれた男 2019年1月5日公開『迫り来る嵐』

🎬『迫り来る嵐』ドン・ユエ監督・脚本/中国/119分/2019年1月5日より新宿武蔵野館他にて全国順次ロードショー公開


1997年、中国。とある町の国営製鋼所で保安部の警備員をしているユィ・グオウェイ(ドアン・イーホン)は、近隣で多発している若い女性の連続殺人事件の捜査に刑事気取りで捜査をする。

顔見知りの刑事から情報を手にいれた彼は自ら犯人を捕まえようといろいろ聞き回り、死体が発見される度に事件に深入りしていく。

ある日、馴染みの娼婦・イェンズ(ジャン・イーェン)が犠牲者たちに似ていると直感したユィの行動によって、事件は思わぬ方向に進んでいく。


これは幸運なことに2回観た。2回目も新鮮な感覚で観入った。

工場の公安の彼は、刑事本来の張り込みや聞き込みという基本中の基本を忠実にやっていく。その迫力に満ちた行動は殺人事件を追うことで現実から逃避したいという願望が見え隠れしていた。

印象に残ったのは空模様。雨がずっと降っているかどんよりとした曇り空で陰鬱な雰囲気を表していた。最後は彼の「人生の空虚さ」をうかがわせる終わり方だった。

⭐️第30回 東京国際映画祭で「最優秀男優賞」と「芸術貢献賞」をダブル受賞した中国の本格的サスペンス。

⭐️正月気分から早く抜け出したい方にオススメする。
posted by ミッキー at 02:49| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする