保険会社に勤める夫ジェームズ(ジェイソン・クラーク)と、彼の赴任先タイ・バンコクで幸せな結婚生活を送るジーナ(ブレイク・ライヴリー)は、幼いころの交通事故で失明したが、ジェームズの献身的な支えで不自由なく暮らしていた。強いていえば子ができないことくらいだった。そんなある日、ジーナは医師のすすめで角膜移植をして、片目の視力を取り戻したが……。
ロウ・イエ監督の『ブラインド・マッサージ』を観た時、目が見えない同士の恋人たちがいた。そのカップルは何を基準?に愛し合うようになるのか知りたいと思った。顔じゃないのは確かで、匂いだったり、声だったりするのかなと疑問はそのままになっていた。
そして、この作品。目が見える男と幼い時から目が見えないカップルは手術が成功するまではとても愛し合っていた。
目が見えるようになった時のジーナの気持ちが手に取るようにわかった。わかったけど共感はできなかった。思っていた夫がダサい中年男だったからとがっかりしたのだが、夫は『欲望のバージニア』の長男役の方で背丈もあって渋さもある。
その夫だって目が見えるようになる妻と暮らしていくには、今までのようにだらしない格好、便利なだけで暮らして来た室内の設えを考えるべきだと思うが、ジーナの変身する様がちょっと早過ぎるのもついて行けなかった。
⭐︎元々目が見えたら、この2人は結婚したかな? と考えた。