2018年09月18日

アジアフォーカス・福岡国際映画祭(1)『嘆きの河の女たち』『光』

昨日朝8時前に博多駅に着いた。深夜高速バス🚍3列シートで11時間の旅。壇之浦に着くまで8時間に30分と2時間と1時間、合計3時間半寝られた。

ついたのが7時45分で駅前R&Bホテルに荷物を預けて近くの八百治ホテル併設の温泉900円で身体を暖めてから、映画会場のキャナルシティに。

朝ごはんはキャナルシティ近くの24時間経営のウェストうどん屋で「ゴボウ天」380円。うどん口に入れた瞬間、やわらかく、噛むともっちりがたまらない。ゴボウも新鮮なものを揚げたて。

そうこうするうちに9時半になって☕️コーヒーを飲む時間がなくなり、キャナルシティの映画館カウンターでプレスパスをいただいて、いざ一本目。


🎬『嘆きの河の女たち』シェロン・ダヨック監督/フィリピン/95分/日本初上映

フィリピン南部のミンダナオ自治地域。イスラム教徒の村が舞台。ここに住む2つの家族間に昔からの争いがあった。それが元で夫を失った若くて美しい未亡人サトラ(ライラ・プトゥリ・P・ウラオ)。

彼女の父を筆頭に男たちは何も考えないで争いを繰り返すのみだったが、ある晩、サトラの一人息子ハシム(ハシム・P・カシム)も殺されてしまう。


主演女優さんが来福。スパンコールや刺繍がほどこされた正装でご登場。美しい……。

全般的に暗い画面で家族間の争いとは思えないほど生々しい作品だった。

監督さんメッセージはマニラでも知らない人が多いミンダナオ島のことを知ってほしいがために映画を作った。ライラさんも知らなかったとおっしゃっていた。

原因は限りある土地争い、あとから来た人、昔からいた人の争いで今もなお続いているそうだ。この関係を次世代に残してはいけないという監督さんの意志を強く感じた作品。

☆出演者は皆アマチュアの方。主演女優さんも看護師さんをしていた方で監督さんに何回もお願いされて引き受けたとのこと。こんな美人さんを誰しもほっておかない。


🎬『光』クイック・シオチュアン監督/マレーシア/88分/日本初上映

自閉症でなかなか世の中に順応できない青年ウェン・クァン(キョー・チェン)。働き口もままならない日々を送っている。

幼い時は母親が面倒を見てきたが、母親の死後は「兄さんを頼む、いつもそばにいてやってくれ」の遺言どおり弟(アーネスト・チョン)は面倒を見ているが……。


自閉症の兄を持つ監督さん自身の半生を描いている。「聴く映画」といえる。

観ている方も兄が何をしようとしているのかわからない。どうしてあんなにピアノがほしいと強く言っていて、弟が古いピアノを買う算段をしていたところ、何を思ったか突然いらないと言い出す。

そして、ワイングラスやガラスのコップ、大きなガラスの鉢を集めるのに一生懸命になる兄。同じコップなら水を入れて音階にしてと想像するが、そうはならない。

弟(監督さん)の苛立ち、自分の人生は兄のために先が見えない不安もあって大喧嘩をする。家を飛び出す兄、言いすぎたと後悔して探し回る弟。

でも終盤は……、これはミッキー予想では賞も射程内の作品だ。


posted by ミッキー at 05:10| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする