2018年07月19日

スキップシティDシネマ映画祭(2)『最後の息子』『岬の兄妹』

この暑さだからバス停や映画祭ロビーでも見知らない方と「暑いですねぇ」と割とスムーズに会話できる。そんな中に私と同年輩の男の方と3分ほどお話した。

毎年この映画祭を家内と来てい たけど入院してしまった。映画祭には絶対1人でも行って、話して聞かせろとせかされて、家内の病状が心配だが来た と話してくれた。

聞くと映画の同好の会で知りあったとも教えてくれた。良いご夫婦だなぁとちよっぴり羨ましいかった。


🎬『最後の息子』シン・ドンソク監督/韓国/124分/2017年

内装業を営むスンチョル(チェ・ムソン)とミスク(キム・ヨジン)夫婦の息子は、溺れていた友人キヒョン(ソン・ユビン)を助けて亡くなった

そんなある日、いじめられているキヒョンを目撃したスンチョルは、アルバイトで暮らしていて、あの事故以来、学校にも通っていない彼を見習いとして自分の会社に雇い入れた。

真面目に仕事するキヒョンを見て、スンチョルは内装の資格試験を受ける準備をさせ、妻のミスクも可愛がっていたが……。


シン・ドンソク監督の初長編作品。生真面目そうでナイーヴなキヒョン少年やその事故に関係している子らの真実が徐々に見えてくる。息子を失った両親の気持ちを逆なでするように進んでいく展開に「本当のことを知る」怖さと虚しさを感じた。

☆母親の複雑な気持ちをキム・ヨジンが繊細に演じていた。
☆2017年の釜山国際映画祭コンペティション部門で国際批評家連盟賞を受賞。


🎬『岬の兄妹』片山慎三監督/日本/89分/2018年/ワールドプレミア上映

足の不自由な良夫(松浦祐也)は知的障害の妹・真理子(和田光沙)と安アパートで暮らしている。仕事をリストラされた良夫は貧しさから真理子に売春をさせて生計を立てようとするが……。

どっちを観ようかと映画ポスターの前で考えて、ミッキーを引き付けたのがこれ。

狭くて汚いアパートの一室の設えをずっと見ていたい出来だった。この場所でどんなことが起こるのだろう、兄妹がどんな話や暮らしをしているのだろうと思った。

想像以上のひどい兄で、想像以上にセックスの好きな妹だったが、2人を取り巻く周りをこれでもかと言わんばかりに、痛く、辛く、暗く、描かれていた。

そんな中で真理子を気に入って、真理子も気に入った客に中村祐太郎さんがいた。『ぽんぽん』『あんこまん』の監督さんだ。祐太郎さんの台詞まわしが良かった。

今、書いていて真理子の屈託のない姿だけが浮かんだ……。
posted by ミッキー at 04:36| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月18日

SKIPシティ国際Dシネマ映画祭(1)『スポットライト』『あの木が邪魔で』

暑〜い川口で頑張っていま〜す🏃

🎬『スポットライト』キリル・プレトニョフ監督/ロシア/97分/2017年

女性刑務所の厳しい看守長のアレフチナ(インガ・オゴルディナ)は人前では歌わないが、本当はオペラ歌手も驚くぐらいの美声と声量の持ち主だった。

ある日、日頃の憂さを発散するかのように1人で高音を張り上げて歌っていたら、看守の同僚が聴き惚れ、隠し撮りして、インターネットで拡散してしまった。

彼女は一躍、有名になって刑務所や家の周りに人が集まり、テレビのレポーターまで来るようになった。

そんな彼女に素人の歌謡コンテストの誘いが来るが、歌う曲をアリアの「トスカ」と指定されてちんぷんかん。音楽大学志望だった殺人罪の女(ヴィクトリア・イサコヴァ)に命令口調で教えてもらい、歌い込んでいく。

女性刑務所の看守さんと囚人の間に芽生える友情物語といえば聞こえはいいが、けっこう荒っぽい展開。彼女は楽譜は読めないので女囚人さんから手取り足取り教えてもらう。そして、最後はとっても感動的な歌声で終わる ❗️と思いきや、それがそうじゃない。

うんと楽しめたけど、元声楽の先生のミッキーとしてはもうちょっと現実味がほしかった。


🎬『あの木が邪魔で』ハーフシュテイン・グンナル・シーグルズソン監督/アイスランド、デンマーク、ポーランド、ドイツ/89分/2017年

男友だちとのゲイ関係を妻に知られてしまったアトリは、家を追い出されて彼の実家に転がり込んだ。彼の両親は隣家の老夫婦から「お宅の庭の大木のせいで、うちのデッキが影になる」と前々からクレームを受けていた。

そんな矢先、実家で飼っている愛猫が姿を消してしまい……。

なんとまあ、やり切れない展開だった。痛い痛い展開なのでお得意の💤はゼロだけど、猫を嫌がらせでどこかに葬ったと早合点したアトリの母親がお隣さんのセパードを剥製にしてしまうのだ。

剥製屋さんも元気なセパードを飼い主が連れてきて、剥製にしてくれるのだろうか……。そして剥製セパードをお隣さんに持って行ったら、奥さんは卒倒してしまう。

ここまでくればB級ホラーだ。去年の東京国際でペットを安楽死させる男の映画が(確かでペット安楽死請負人 ?)があったが、あの作品より後味が悪かった。
posted by ミッキー at 09:12| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月17日

レインボー・リール東京2018 (5)『移ろう季節の中で』『プリンセス・シド』

おはようございます。今日から暑いところの名所の一つ、埼玉・川口の映画祭。

昨日はレインボー・リール東京を抜け出して有楽町に大好きなイザベル・ユペールさん主演の『エヴァ』を観たが、見事に爆睡。ミッキー映画史上(大げさ!)初の最初と最後の3分間のみ。ずっと前にコミケの後に観た30分よりたくさん寝た。でもおかげで身体は快復した。


🎬『移ろう季節の中で』イ・ドンウン監督/韓国/115分/2016年/日本初上映

スヒョン(チ・ユノ)は親友ヨンジュン(イ・ウォングン)との旅行中に交通事故に合い、植物状態になってしまう。罪の意識を抱えながら献身的にスヒョンの看病をするヨンジュンだったが、スヒョンの母親ミギョン(ぺ・ジョンオク)に、二人の秘められた関係に気づかれてしまう。

イ・ウォングン、チ・ユノのナイーブな面立ちがよかったが、展開に寄り道が多くてだらけのが残念だった。スヒョンは覚醒するがその後2人の関係がどうなるかはわからないのですっきりしたい方には不満かもしれない。ミッキーもお母様の気持ちの動きは手に取るようにわかるが、最後はちょい不満⤵︎ 2016年釜山国際映画祭出品作。


🎬『プリンセス・シド』スティーヴン・コーン監督/アメリカ/96分/2017年/日本初上映

サウスカロライナに住む高校生のシドは、父との関係がうまくいっていないので、亡き母の故郷・シカゴに住む作家の叔母(母の妹)であるミランダの家で夏休みを過ごすことにした。約10年ぶりに会う2人だったが次第に打ち解けて、新鮮な環境の中でのびのびするシドだったが……。

この映画祭で一番完成度が高い作品。

叔母と姪っ子の生活が知的な面でも性的な面でも、けっこう遠慮なく話し合っていて、お互いのこれからの人生が「ちょっと」変わるんじゃないかな、と、感じた。きつい押し付けがない作品だった。

クスッと笑えるところもあったり、母親の亡くなった辛い事件もサラッとシドに喋らせたり、監督さんの演出力に感服した。
posted by ミッキー at 07:03| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする