幼い頃から父親から厳しくピアノの手ほどきを受け、天才ピアニストとして成功を手にしたデイヴィッド・ヘルフゴットは、ロンドン留学後、次第に精神を病んで精神病院に10年以上入っていて、ピアノとは無縁の生活をしていた。
退院後、運命の伴侶ギリアンと出会ったデイヴィッドは彼女の愛と力を得てコンサートを再開する。
第69回アカデミー賞作品賞などにノミネートされた『シャイン』の主人公のモデルとなったピアニスト、デイヴィッド・ヘルフゴットと愛妻ギリアンに迫るドキュメンタリー。
先週、名古屋今池のシネマテークでドキュメンタリー『デイヴィッドとギリアン 響きあうふたり』を観た。
アカデミー賞を獲得したスコット・ヒックス監督のオーストラリア映画『シャイン』はずいぶん前に観たが、もう一度見たくなってDVDを借りて見た。そして、じっくり感動を味わった。
今、上映中のドキュメンタリーと映画『シャイン』は2つで一つになってミッキーの心に刻まれた。
ピアノが上手いとか下手の問題と次元が違う。彼がピアノを通して「語る」手段と捉えると、彼の演奏の姿が理解できた。
奥様のギリアンが「『シャイン』ができるまで10年かかったのは、主演にはトム・クルーズと製作会社が提案してきたので監督さんは蹴ってしまったからよ」と笑っていた。ミッキーも吹き出してしまった。
現在はニュー・サウスウェールズ州ハッピー・ヴァリーにギリアン夫人と暮らし、自宅で演奏会を開いている。シドニーも同じNSWなので近ければ、いつか聴きに行きたい。