2018年03月16日

大阪アジアン映画祭(4)『川流の島』『牌九(パイゴウ)』

台湾の高速道路料金所で働くシングルマザーの嘉䌢(彼女の職員番号31番)は、息子・傅彥超(あだ名はスーパーマン)とひっそりと暮らしていた。

2014年にETCなって職場が閉鎖が決定されるが、そんな日を目前にして一本の電話が入る。息子・彥超が同級の女生徒をレイプしたので、その父親が高額の慰謝料を要求してきた。

途方に暮れた嘉䌢は、いつも高速料金払うときに「美人の31番さん、デートしないか」と言ってくる顔なじみのトラック運転手に援助交際を持ちかけるが……。

川流とは車が川ように流れている様子と料金所がまるで小島のようなので題名がつけられた。ミッキーはこの題名やあらすじが気に入って一番に観たかった作品だった。

やはり勘が当たった。生真面目な女と、今まで口先だけで生きて来た男の「初めて女に真剣に惚れた」心情が描かれていた。

☆この作品はテレビ用の長編ドラマとして製作されたが、劇映画と遜色ない完成度の高さに驚いた。台湾のテレビ賞、映画賞を受賞しているのも当然の出来で、主演女優さんのイン・シンは台北電影奨で最優秀主演女優賞を受賞している。

🎬『牌九(パイゴウ)』シディ・サレ監督/インドネシア/87分/海外初上映

不実な男・エディは裏社会のボス・リムの一人娘ルーシーと結婚することにした。それを知ったエディの元恋人シスカは彼の子を下ろした恨みもあって、エディとルーシーの結婚式をぶちこわそうと結婚式当日に式場に潜入した。

式場でシスカを見つけたエディは驚いて追い払おうとするが、シスカをエディのイトコと信じきって、人数が足りなくなった花嫁介添人の役をシスカに頼んでしまう。シスカは暴露テープを披露宴で映し出して台無しにしようとするが……。

元彼の結婚式に潜入なら軽いコメディー? と思っていたが、けっこう怖い映画だった。エディは嫁の父親の本当の怖さを知らないでお付き合いしていて、結婚式の数日前にファミリーに紹介する席で、いとも簡単に目前で人殺しをして、さっと死体も手際よく処理するのを見て、これは大変な娘と結婚したと肝を冷やしたと思う。

だから元彼女が結婚式をめちゃくちゃにしようものなら俺はどうなってしまうのかとエディ婿さんも必死だ。彼は彼で急遽殺し屋を雇ったりするが彼女も負けてはいない。

☆題名の「牌九」とはドミノに似た牌を使ったゲームで、4枚の手牌を組み合わせて強さを競うもの。点数が低い牌でも組み合わせによって最強にもなる。
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2018年03月15日

大阪アジアン映画祭(3)『大大ダイエット』『パパとムスメの七日間』

🎬『大大ダイエット』チウ・ケングアン監督/マレーシア/101分/海外初上映

ムーンは宇宙飛行士を夢見る超太・乙女。天真爛漫な彼女を両親は美味しい料理をたくさん作って、それをパクパク食べる娘を目を細めて眺めている。

幼なじみの親友たちも明るいムーンを応援してくれているが、今の仕事はテーマパークの着ぐるみの中。着ぐるみの動作が可愛いのか、ファンも出来て楽しく働いていたが、事故で舞台セットを壊してしまい弁償代を請求された。そのお金を出すために「ダイエットコンテスト」に参加することになって……。


女性でダイエット経験のない方はいないと言っていいほどダイエットには関心がある。ミッキーだって、ヨーグルトダイエット、バナナダイエット、りんごダイエット、寒天ダイエット、酢卵ダイエット、食べる順ダイエット、漢方薬ダイエット……ボケた頭からサッと思い出すだけでもこんなにある。

120キロのムーンが汗水たらして90キロに、よく頑張ったと褒めてあげたいし、お顔もぽっちゃり美人になっていてとても可愛いかった。

でもでも、ここからがいけない。短期間で50キロに……あっという間に人気者にはなったけど、というお話。

☆これは題名の付け方もいいし、120 90 50キロの女優さんがとっても魅力的で楽しませてくれるから公開もありと睨んだ。

🎬『パパとムスメの七日間』キム・ヒョンヒョプ監督/韓国/115分/日本初上映

化粧品会社の中間管理職サンテは上司からも部下からは軽んじられていて、家庭でも最愛の一人娘ドヨンからそっけなくされてさんざんな日々を送っていた。一方の娘・女子高生のドヨンも口うるさい父にうんざりしている。

そんな二人が、いつものように口喧嘩しながら乗っていた自動車で交通事故を起こし、病院で目覚めてみるとお互いの体が入れ替わっていた。

父親は大事なプレゼンを、ドヨンは片想いの男子との初デートを控えていて……。


気軽に楽しめてオチも面白い韓国映画。もとどおりになるには七日間かかるので、二人は仕方なく協力しながら、乗り越えていく展開。

☆五十嵐貴久の小説『パパとムスメの七日間』を韓国で映画化。父親にはユン・ジェムン、娘役にチョン・ソミン(めちゃ可愛い)。この父娘、似たところがないのがちょっと残念。

☆先月公開した『レオン』塚本連平監督も、クビになった派遣女子社員と女好きでワンマン社長の心が入れ替わったことで起こる騒動を、暑苦しい雰囲気の中年オヤジ竹中直人と、引っ込み思案のメガネ美人には、韓国の人気アイドルグループ「KARA」の元メンバー・知英さん。お見逃しなく。
posted by ミッキー at 10:10| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月14日

大阪阪アジアン映画祭(2)『パキ』『どこでもない、ここしかない』

大阪の気候も寒くなったり春の陽気になったりと寒暖の差が激しい。今回泊まったホテルはJR新今宮から15歩のところ。この地域には珍しく男女のお風呂は別々。朝は7時〜12時で晩は4時から深夜2時まで。毎日朝晩湯船だから名古屋自宅より多く入っている。そのおかげか疲れがたまらない。

食べ物も梅田界隈はもちろんだが、鶴橋・韓国街にも、シネ・リーブルの地下にある餅雑炊も(八百円でコーヒー、デザートつき)も2回行った。今日はシネ・リーブル地下にある映友・Nさまオススメのカレー屋さんにいく予定。

🎬『パキ』ギアンカルロ・アブラハン監督/フィリピン/100分/日本初上映

アレジャンドラとウロは、かれこれ50年以上も連れ添った夫婦だが、老年になってもウロの女癖の悪さは変わらず、愛想がつきて家を出る決意をした。

行き先は、娘たちのところしかないが、それぞれ事情もあって長居はできないので転々とする……。

まあ、ミッキーなら娘の家を転々となんかしない。安いホテルでのんびり映画三昧、読書三昧する。この奥様はすごいお金持ちだから海外旅行だって行けるのに……きっと「ひとり」に慣れていないか、嫌なんだなと思う。

子ども、孫には普通なら家族間でも隠してしまいそうな事情があるが、その点、この家族は緩やかな雰囲気。事情が深いカップルの方が「ずっといて」と言ってくれる。

最後は仲良く……となるが、奥様は夫を本心から許していないと感じさせて幕。

☆題名の『パキ』はタガログ語で「プリーズ」と「ケア(ご注意とか介護の意味)」の2つの意味がある。

🎬『どこでもない、ここしかない』リム・カーワイ監督/日本、スロベニア、マケドニア、マレーシア/90分/世界初上映

トルコ系マイノリティーのフェルディはリュブリャナの地でゲストハウスとアパートを経営している。このところ、スロベニアの観光と不動産ブームに乗って事業を拡大しようとしていた。

イスラム教徒である彼だが、いろんなところで好みの女性を見つけるとすぐに手を出す男で妻のヌーダンは耐えきれず家を出してしまう。だがいなくなってしまうと妻の存在の大切さに気付き、マケドニアの田舎へ彼女を探しに行くと……。

女癖が悪い男続きで。

ヌーダンは迎えに夫にイスラムの教えに沿った難題をだすが、完成した後も「あなたが本当に変わるまで離れています。また会うことができますように」と手紙を置いてイスタンブールに行ってしまう。

女がいい意味で一枚も二枚も上だ。こうじゃなくちゃ、とニンマリ。

☆リム・カーワイ監督さんは、大阪在住のマレーシア人の方で、日本人のスタッフと東ヨーロッパへ行って現地の人々の協力を得て即興で撮り上げた究極のインディペンデント映画。
posted by ミッキー at 09:46| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする