2018年02月10日

トーキョー ノーザンライツ フェスティバル 2018 (1)『チーム・ハリケーン』

今日から北欧映画の1週間が始まる。会場は満員。映画によっては早々とソルドアウトのもあった。このところの雪のニュースで心配していたが今日は晴天。主催のスタッフ方々の熱意がひしひしと感じる映画祭だ。

🎬『チーム・ハリケーン』アニカ・ベウ監督/デンマーク/96分

独特な個性いっぱいのデンマークの少女たち8人の日常生活と地域の精神療養センターでのひと夏の行動を追っている。

ドラマなのかドキュメンタリーなのかわからないが、出てくる少女たちは演技経験のない子たちで、それぞれが何かしら問題を抱えている。演技で悩んでいるとは思えないのでドキュメンタリーに近いと思うが、拒食症、親との軋轢、うつ病、自分の性に疑問を持つなど深刻な内容だった。

しかし、画面は目がチカチカするほどハードなインターネット・アート調で慣れるまで時間がかかった。

映像の中にはピカチュウもちょこちょこ出てきて、日本の歌も流れる中、時々、8人の少女たちの素の顔が現れ、本心を吐露していた。

見ようによっては「隔絶」された世界を観ているようだったが、彼女たちの悩みや訴えたいことは、サイケデリックな画面からも伺い知ることができた。
posted by ミッキー at 16:55| Comment(0) | 映画祭・映画関連催し | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月09日

東京映画三昧デー(2)『殺人者の記憶法』シネマート新宿にて

今日の試写は前から楽しみにしていたソン・ガンホ主演の『タクシー運転手 〜約束は海を越えて〜』。渋谷の試写室は15分まえにはほぼ満員になっていた。

これは1980年5月に起きた「光州事件」を背景とした実話に基づいて作られた映画で、ドイツ人記者を乗せて光州へ行った主人公のタクシー運転手が、軍隊が市民を武力で鎮圧している光景を目の当たりにして、記者と共に軍の追ってをかわして、世界に向けて真相を報道する内容。

始めこそコメディータッチだが最後にかけて「命がけ」の攻防戦だった。

試写が終わってから新宿に出て、リリー・フランキー主演の『blank 13』(13年前に蒸発した父親が、余命3か月の身体で帰ってきた家族の話)が観たかったが、満員札止めで、ちょうど名古屋のスコーレで観ようと思っていた『殺人者の記憶法』を観ることにした。

🎬『殺人者の記憶法』ウォン・シニョン監督/韓国/シネマート新宿にて

昔、殺人を犯したが捕まることもなかったビョンス(ソル・ギョング)はアルツハイマー病と宣告された。彼は愛娘と2人暮らしで小さな動物病院を経営していたが、猫に2度も薬をあげたせいで死なせたのを機に病院を閉めてしまう。

そんなある日、他ごとを考えていて、若者テジュ(キム・ナムギル)の車に追突してしまう。妙に落ち着き払った雰囲気と車から滴り落ちる血で、最近起きている連続殺人鬼と直感した。

ビョンスは警察に通報したが、テジュが警察の人間だったので誰もが笑い、まともに取り合ってくれなかった。

韓国の作家であるキム・ヨンハの小説を映画化した作品。

5月初旬公開『名もなき野良犬の輪舞』ではかっこいいヤクザを演じるソル・ギョングさん。目つきが鋭くてビシッとスーツを着た優男ぶりとうって変わって、この『殺人者の記憶法』では、初老の男でまだらアルツハイマーの「昔」の殺人鬼。同じ俳優さんとは思えない。お顔の長さも違うように感じた。

それに対して、今、殺人を犯している若者テジュ。彼の一見、温和そうな顔立ちの中にやどる不気味さも半端ではない。この方も『ワン・デイ 悲しみが消えるまで』とは別人のようだった。

双方ともに殺人を犯すようになった理由も解き明かされるが、記憶は消えても「殺す」ことを身体が覚えているという言葉に身震いした。
posted by ミッキー at 22:02| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年02月08日

東京映画三昧デー(1)未体験ゾーンの映画たち『ダブル/フェイス』

昨日は東京に着いてすぐに京橋の試写室に向かい、4月末に公開するスウェーデン、ドイツ、フランス、デンマーク合作『THE SQUARE ザ・スクエア 思いやりの聖域』を観た。会場は予備椅子まで満員。

第70回カンヌ映画祭パルムドールを受賞した映画で、本年度のアカデミー賞外国語映画賞の最有力候補だ。監督の前作は『フレンチアルプスで起きたこと』のペドロ・アルモドバル監督。

150分ほどの長編だったが驚く展開に次ぐ展開で、今日のところは「フレンチアルプス〜も驚くシーンがあったが、新作は10分に1回は度肝を抜かれる」と一言感想に留めよう。ミッキーももう一度観ないことにはおさまりがつかないほどだ。

🎬『ダブル/フェイス』ジョナサン・ベイカー監督/カナダ/106分/未体験ゾーンの映画たち/ヒューマントラストシネマ渋谷にて

ブライアン(ニコラス・ケイジ)とアンジェラ(ジーナ・ガーション)は医師夫妻だが、何回も流産するので、ドナーから卵子提供を受けてようやく授かった娘と幸せに暮らしていた。

ある日、散歩で出かけた公園で、同じ年頃の娘を持つシングルマザー・ケイティ(ニッキー・ウィーラン)と親しく話すようになった。

面倒見が良くて常識的な育児をするケイティに信頼感を持ったアンジェラは、医師として病院に復帰したいと思っていたので、屋敷内の離れに住んでもらい、娘のシッターをお願いしたところ、大層喜んで引き受けてくれた。

ブライアンの母親(フェイ・ダナウェイ ❗️)だけ「素性が知れないし、不気味な感じがする」と反対するが……。

天下のニコラス・ケイジが3番目にクレジットされている紹介文にミッキーは💥カチンと来た。だから余計に観たくなったのが正直なところ。

でも妻を愛する夫で、自分の母親にも嫌味を言わず、まるで「添え物・ケイジ」 。

我慢、我慢と観ていくうちに、こんなどろどろ女どもの策略にひっかかっても「優しい気持ち」で妻を支える愛妻家・ニコラス・ケイジにほだされた。

未体験ゾーン映画としていえば「いろんな未体験」ができること請け合う。
posted by ミッキー at 18:05| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする