2015年07月31日

東京映画三昧デー (4)

いま渋谷シネマヴェーラで「女優・梶芽衣子デビュー50周年記念」が開催されている。『曽根崎心中』で梶芽衣子さんの「あでやかな美しさ」に惚れ込んでしまったミッキー。今日は入れ替えなし千円で2本観た。劇場入口には梶芽衣子さん直筆の礼状が掲げられていた。

映画(かちんこ)『怪談昇り竜』石井輝男監督・脚本/85分/1970年

女親分の明美(梶芽衣子)は敵の組長との出入りの時に、勢いあまって近くにいた組長の妹の目を切ってしまう。そばにいた黒猫は、目から流れた血をなめながら、明美を睨みつけていた。

怪談といってもおとなしく特別怖くはなかった。梶芽衣子に目を切られ盲目になった女・藍子を演じたのは「京マチ子?」と一瞬思ったが、時代的に一致しない。後からチラシを見たら「ホキ徳田」という方だった。小さな声でゆっくり台詞を言っていたが、存在感が異様にあり驚いた。

☆ ホキ徳田さんはジャズシンガーで、ヘンリー・ミラーの8人目の奥様だった方と知る。こんな有名な人を知らなかった。恥ずかしい熱


映画(かちんこ)『女囚さそり第41雑居房』伊藤俊也監督/93分/1972年

脱獄の常習犯の女囚ナミ(梶芽衣子)は、役人たちの視察中に刑務所長を襲い、それが原因で同房の女たちと脱獄するが…。

これは極上のエンターテイメント作品。梶芽衣子は大暴れするが、台詞は「私を売ったね」とか「もう死んでるよ」ぐらいでニヒルな女囚。しゃべりは白石加代子さん。目つきといい、声の出し方といい、台詞まわしといい、すごい迫力だった。


映画(かちんこ)試写『ハッピーボイス・キラー』マルジャン・サトラビ監督/アメリカ/103分/9月19日よりシネマート新宿他にて順次ロードショー公開 

『ペルセポリス』のマルジャン監督さん!よくぞ、こんなに雰囲気の違う作品を…と、心底ショッキング驚いた。夜の試写で観たが、一気に暑さがひいて、エネルギーが身体に溢れて来るのがわかった! もちろん、ミッキー好みの映画だけれど、それだけじゃなくて、物悲しさも「こういう着地をしたか!」という見事さもあった。

感想だけでストーリーは書かない。これは公開が9月中頃、きっと「残暑」も吹っ飛ぶだろう。
posted by ミッキー at 22:18| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月30日

東京映画三昧デー (3) 8月8日公開 『天皇と軍隊』

予定には入ってなかったが急遽、早稲田大学小野記念講堂に行き、『天皇と軍隊』の先行試写会と監督トークに参加した。

映画(かちんこ)『天皇と軍隊』渡辺謙一監督/フランス/90分/2009年/8月8日よりポレポレ東中野にて公開(全国順次公開予定)

敗戦からアメリカの庇護のもとで、日本は荒廃の中から経済的な成長を遂げたが、その後の世界の変貌によって、世界の中の日本の位置は自ずから変化して行く。日本は「矛盾と曖昧さ」の国と言われているが「憲法」にも矛盾が含まれている。

今は亡き、田英夫(政治家/ジャーナリスト)、ジョン・ダワー(アメリカの歴史家で著書「敗北を抱きしめて」でアメリカ軍占領下の日本がたどった民主化への過程を描いた方)  、樋口陽一(法学者)  、ベアテ・シロタ・ゴードンさんらによる秘蔵インタビューフィルムで、3本の軸といえる「9条」「天皇」「自衛隊」について問いかけている。

映画をたくさん観るようになって、いつも感じているのは「自分は無知だ。それがわかっただけでも映画を観ていてよかった」ということだ。今日観たこのドキュメンタリーも「自分の無知さを強く感じた作品」だ。

この作品に関して、自分の無知を強く感じたことは、日本の自衛隊は世界で5番目に大きい軍隊組織ということ。

そして、一番ショックなシーンは昭和天皇へ「広島の原爆についてどう思われますか」と記者が質問した時のお言葉に絶句してしまった。この内容は書かない。是非、公開を待って観ていただきたい。


映画(かちんこ)『名もなき塀の中の王』デヴィッド・マッケンジー監督/イギリス/105分/10月10日より新宿ケイズシネマ他にて全国ロードショー公開 

エリック・ラブ(ジャック・オコンネル)は19歳の青年。その狂暴さから少年院に入っていたが、要注意人物と判断されて刑務所に移送されて来た。
若くて一匹狼のエリックは、そこに入った瞬間から屈強な囚人になめられないように、トレーニングを始める。

公開はまだ先だから、簡単に。
『ベルファスト  71』のジャック・オコンネルが主演。この作品の要は同じ刑務所に5歳の時から別れたままの父親もいるという設定。もちろん犯罪者としてだ。刑務所内でいろいろと問題を起こす息子、どうしたら父親らしく接することが出来るか悩む父親。荒々しい作品だが、最後の1シーンで胸が熱くなった。

posted by ミッキー at 09:08| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年07月29日

東京映画三昧デー(2)

渋谷の映画館ユーロスペースに行った。男性スタッフの方がお二人いらっしゃり、スタッフ同士でも映画のお話をしていた。映画が好きでここにお勤めになったのだろう。この劇場はおすましの女性スタッフが主流で、近寄りがたく感じていたが、なかなかいい感じの男性スタッフだった。

映画(かちんこ)『アリエル王子と監視人 Hand in the Glove』稲葉雄介監督/日本、タイ/70分 

タイのルベール王国のアリエル王子さま(チャーノン・リクンスラガーン)は、付き人のクリス(セリーナ・ウィスマン/上品で美しい方!)と共にお忍びで、熊本を訪れた。

父親(王様)の古い友人が総支配人を務めるホテルにお泊りになるが、一人で気ままに出歩きたい王子のために、日本人女性リサ(井澤恵美子)に「監視人=デート相手」を頼んだが…。



題名が気になって観たが、王子さまの姿や立ち居振る舞いがとてもよかった。

常に笑顔、常に手袋。そんな彼はリサ(王子は自分で街行くリサに声かけたつもり)と出会い、熊本を見学、リサの実家まで行ってしまう。

リサ「どうして、いつも笑っているの」
王子「え、いつも笑ってる?」

リサ「どうしていつも手袋しているの?」
王子「……家のしきたりなんです」(リサには王家のことは隠したつもりだ)

自らの手は神聖なため直接さわることができなくて「手袋」をしている王子が一度だけ取る時があった……ハートハートハートいや、変な意味ではなく、本当にロマンチックな優しい作品だった。

熊本のクマモンもお城も市電も加藤清正の銅像も、みんな暑苦しくなく、ちょうどいい感じで出てくるのもよかった。

終わってからスタッフお兄さんに感想を伝えたら、「ありがとうございます。熊本版ローマの休日ですね」と言ってくれた!そう、そう、それだ! 男女逆バージョンだが、全くそのとおりの楽しい映画だった。


映画(かちんこ)『ベル&セバスチャン』ニコラ・ヴァニエ監督/フランス/99分/9月中旬より新宿武蔵野館他にて全国順次ロードショー公開 

アルプスの麓の小さな村で暮らす孤児のセバスチャン(フェリックス・ボシュエ)は山中で一匹の野犬を見つけた。名前をベルと名付けるセバスチャン。家畜や人も襲う野犬として、村人たちから銃で狙われる中、ベルを一生懸命守るセバスチャンだった。


犬と少年の映画『シーヴァス〜』を観たばかり。一般受けするのは今日観た『ベル&セバスチャン』だが、なぜか心に突き刺さらない。歌もまじえて音楽全般に違和感をもった。子供向けとしては、ナチスドイツのことも描かれているので難しいと思うし、大人向けにしては物足りなさを感じる作品だった。
posted by ミッキー at 10:54| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする